『シザーハンズ』はトム・クルーズやMJも候補だったがジョニー・デップが勝ち取った ─ 「トムはかなり近いところまでいた」とデップ

ジョニー・デップのキャリア初期を代表する『シザーハンズ』(1990)は、その後幾たびにもわたってタッグを組むことになったデップとティム・バートン監督双方にとっても契機とも言える作品だ。実は本作の主人公エドワード役には、錚々たる俳優陣たちが候補に浮上しており、結果デップが主演を勝ち取ったそうだ。米Peopleが紹介している。
『シザーハンズ』は両手がハサミの人造人間エドワード(デップ)と、キム(ウィノナ・ライダー)の交流を描くラブストーリーだ。キムを抱きしめたいけれど、ハサミで傷つけてしまうことを恐れてしまうもどかしさや、町の住民から好奇の目で見られる歯がゆさをデップが繊細に演じ抜いた。
バートンのキャリアや作品に迫るドキュメンタリー作品(タイトル未定)に出演しているデップは、製作開始当時、エドワード役の候補に浮上していたトム・ハンクス、トム・クルーズ、そしてマイケル・ジャクソンらが、バートンとコンタクトを取っていたのだと語っている。デップいわく「トム・クルーズは、実際にエドワード役を演じるところまでかなり近づいていましたよ」とのことだ。
もっとも、役を獲得したのはデップにほかならず、「バートンとキャロライン・トンプソンによる脚本は全てを突き抜けて、私自身の核となる部分に届きました。脚本もキャラクターも美しくて、何より私を感情的に魅了したのはエドワードが私そのものだということです。これこそ私が演じるべき役でした」と、エドワード役に確信を得ていたことを明かしている。
1990年と言うと、トム・クルーズは1986年の『トップガン』1作目の後、『レインマン』(1988)『7月4日に生まれて』(1989)などで演技力が高く評価され始めた頃でもある。トム・ハンクスはスタンダップ・コメディアンとしての素地を活かし、『ビッグ』(1988)『メイフィールドの怪人たち』(1989)などコメディ俳優として開花していた。そして、マイケル・ジャクソンは”キング・オブ・ポップ”と称され始めたキャリアの絶頂期だ。すでにスターの風格を備えた候補者と拮抗した上でデップがエドワード役を勝ち取ったことを考えると、後のバートンとの数々のコラボレーションにも納得がいく。
近年、ハリウッド大作からは距離を置いているデップは、ジェフ・ブリッジス、アダム・ドライバー、ジェイソン・モモアらとともにテリー・ギリアム監督最新作『The Carnival at the End of Days(原題)』に出演することが報じられたところ。デップとギリアムもこれまでに数作品をともにした旧知の仲であり期待が寄せられている。いつかまた、バートン監督作品にデップが出演する可能性も残されているのかもしれない。
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Source:People