サンディエゴ・コミコン、2020年の開催中止が決定 ─ 世界最大のポップカルチャーの祭典

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、世界最大のポップカルチャーの祭典「サンディエゴ・コミコン(San Diego Comic Convention)」の2020年の開催が中止されることがわかった。主催者側が正式に発表した。
2020年のサンディエゴ・コミコンは、米国時間の7月23日(木)~26日(日)に開催される予定だった。発表にあたり、主催者側は以下の声明を公開している。
「毎年、コンベンションのためにたくさんの来場者の方々が貯蓄をし、計画を立てて頂いていること、多くの出展者や関係者が生活の大部分をイベントに委ねて下さっていること、また皆様が夏までにCOVID-19の懸念が弱まることを期待し、延期決定の遅延を希望されていたことは承知しております。しかしながら、衛生面の指示、カリフォルニア州知事による声明を注視する中で、計画の進行は安全でないことが判明いたしました。」
1970年に開始されたサンディエゴ・コミコンの歴史において、中止の決断が下されるのは初めて。広報担当者のデヴィッド・グレンザー氏は、「前例のない事態には、前例のない対策が必要となります。我々は今回の決定を悲しく思いますが、正しい決断だと認識しております。またお会いできる時、愛情と楽しみを分かち合える時を心から楽しみにしております」とのコメントを寄せた。なお、次回のサンディエゴ・コミコンは2021年7月22~25日の開催予定とアナウンスされている。
開催中止にともない、2020年の入場バッジについては代金の払い戻し、あるいは2021年開催のバッジへの振り替えが可能になる。出展者に対しても払い戻しと振り替えの選択肢が用意されており、いずれも対象者にはメールにて詳細が通知される。なお、コミコン公式のホテル予約サイト「onPeak」から宿泊を予約した場合、数日中にすべての予約が自動でキャンセルされ、金額が払い戻されるとのこと。個別のキャンセルや問い合わせは必要なく、払い戻しが完了しだい、サービスから通知が届けられる。
また、2020年4月10~12日に開催予定だった「ワンダーコン・アナハイム(WonderCon Anaheim)」もこのたび正式に中止が決定し、2021年は3月26~28日に開催予定であることが告知されている。2021年夏にはコミコン・ミュージアムも正式オープン予定だったが、新型コロナウイルスにより、こちらの工事にも影響が生じているとのことだ。
サンディエゴ・コミコンは、映画やドラマ、コミック、ゲームなど、各分野の最新作や企業、アーティストなどが多数出展し、ステージイベントや作品上映会、ファンとのコミュニケーション、グッズ販売などを実施する場として知られるコンベンションイベント。ハリウッドの注目作からキャスト・スタッフが登場するのも恒例行事であり、特にマーベル・スタジオやDCコミックス映画をはじめ、スタジオ各社による新作情報の発表は例年のお楽しみとなっている。2019年の開催時は13万人以上を動員した。
▼新型コロナウイルス 関連記事
『トップガン マーヴェリック』の大ヒット、『スパイダーマン』ソニー幹部はどう見たか ─ 「彼らは我々の挑戦から利益を得ている」その真意は 次は『ブレット・トレイン』 『シャーロック・ホームズ』第3作はコロナ禍で「頓挫」 ─ 「いつか製作されるはず」と監督が希望語る えぇ… 『ザ・バットマン』米最大手の映画館が特別料金を導入 ─ 苦境続く映画館業界、約3時間の上映時間も背景か 『スパイダーマン』に次ぐ話題作 ヒュー・ジャックマンが新型コロナ感染、主演舞台が中断に 軽症とのこと 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』1度目の公開延期、監督も発表直前に知らされた ─ 2020年春、コロナ禍でギリギリの調整 もう1年半前になります
Source: Comic-Con