『シャザム!~神々の怒り~』予告編、アイツがいると思ったらアイツまでいた ─ 監督が小ネタ解説

DC映画『シャザム!』(2019)の続編『シャザム!~神々の怒り~』の予告編映像が公開された。実はこの映像、いくつかのイースターエッグが忍ばされていたようだ。監督のデイビッド・F・サンドバーグが自ら紹介している。
まず注目するのは、映像の0:54。ヒーロー活動の大変について口角泡飛ばすシャザムが、「ここ小児科なんだけど」と諭されるシーンだ。「ほら」と指された部屋には、ワンダーウーマンやクマのぬいぐるみなど、子供向けのオモチャがたくさん。そのカットをよく見ると、なんと恐怖のアナベル人形が堂々と鎮座しているではないか。
アナベル人形といえば、ホラー映画『死霊館』シリーズに登場する呪いの人形。サンドバーグ監督はもともとホラー畑出身で、『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)の監督も手掛けている。その縁で前作『シャザム!』にもアナベル人形をカメオ登場させていたのだが、本作でも早速イースターエッグに使用したようだ。
……と、アナベル人形に気を取られたアナタ。実はこのカットには、別の隠しネタがある。奥の壁に貼られたアルファベットのイラストポスターをよーく観察してみよう。“アイツ”の存在に気付かないだろうか?そう、アルファベット「S」の隣に、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)のスターロが描かれているのだ!

『ザ・スーサイド・スクワッド』のクライマックスで登場した宇宙怪獣スターロは、その巨大な身体で大暴れ。コルト・マルテーゼの街で破壊の限りを尽くした。脇から小さな分身体をウジャウジャ放ち、人間の顔に張り付いて寄生するという能力もインパクト大。そんな恐怖の宇宙怪獣が、子ども向けの教材に使われているなんて、全く趣味が悪いぜ。
ちなみに、スターロの右側に描かれた「T」のゴリラは「TITANO THE SUPER-APE」という、DCコミックスに登場する巨大チンパンジーのヴィラン。監督は現場で、「Tって普通タイガー(Tiger)とかじゃないんですか?」とツッコまれたそうだが、「いやいや、これはDCネタだよ」とのこと。同様に、「K」の「KARAQAN」も、DCコミックス由来のクリーチャーだ。
早くも小ネタ満載の『シャザム!~神々の怒り~』。監督は他にも、細かすぎて伝わらない小ネタを散りばめたことを説明している。
1:33の壁の落書き「TOPPA 91」「JUNEDAL」は監督が奥さんのロッタ・ロステンと出会ったスウェーデン・ヨンショーピングの学校の名前であり、1:36で右端のユージーンが着用しているTシャツは監督の兄が製作した評判のビデオゲーム「Iconoclasts(アイコノクラスツ)」のものだという身内ネタだ。さらに、2:14で背景に見える看板の「FULCI」とは、イタリア出身のホラー映画の巨匠ルチオ・フルチへのオマージュだという。
本編にはもっとお楽しみがありそうな『シャザム!~神々の怒り~』は、日本では「今冬」公開予定。
▼ 『シャザム!~神々の怒り~』の記事
新ワンダーウーマン役に『シャザム!』メアリー役を推す声に「本当に嬉しい」 ─ 「このユニバースにいられるのは宝くじに当たるようなもの」 現時点では再登場予定なし 『シャザム!3』は「たぶん無い」とフレディ役、もし実現するなら『ブラックアダム』との合流を希望 色々と複雑な経緯が存在 『シャザム!』ザッカリー・リーヴァイ、再演の予定はないが「グリーン・ランタンと共演したい」 「2作とも僕の誇り」 『シャザム!~神々の怒り~』12月7日Netflix配信決定 ─ 見た目は大人で中身は子どものDCヒーロー第2弾 ユーモアたっぷり 『シャザム!』の今後は「わからない、2作目が不評だったから」とザッカリー・リーヴァイ ─ 将来の再評価に期待 「良い映画だと思うんですけどね」