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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ドック・オクの再現に『スパイダーマン2』アニメーターの知恵が活躍していた

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、ヴィランを復活させるにあたり、過去作に携わったクリエイターもカムバックしていたようだ。VFXスーパーバイザーを務めたケリー・ポートが、『ノー・ウェイ・ホーム』の制作プロセスで活躍したという“先人の知恵”を語っている。

本作でVFXを任されたのは、米ロサンゼルスに拠点を置くデジタル・ドメイン社。映画監督のジェームズ・キャメロンが設立した会社として知られ、『タイタニック』(1997)や『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生 』(2008)でアカデミー賞を受賞してきた。2011年の『マイティー・ソー』からは、MCU作品にも参加している。

ポートが米Varietyに明かしたところによれば、「『ノー・ウェイ・ホーム』を担当することになったデジタル・ドメイン社のアニメーターの何人かが、サム・ライミの2004年の映画で働いていた」という。『スパイダーマン2』のことである。同作のヴィランといえば、『ノー・ウェイ・ホーム』で復活するキャラクターの中でもとりわけファンの間で話題を呼んでいたドック・オクことドクター・オクトパス。ここでポートは、ドック・オクの制作時に交わしたという、『スパイダーマン2』のアニメーターとの“間接的な”やり取りを振り返る。

「ドック・オクの歩き方についてのアニメーションのメモ書きを確認すると、そこには“失礼します。私は過去作に携わっていたアニメーターです”って感じで書いてあるんですよ。私も(メモ書き内の指摘を受けて)自分の誤りを認めましたし、それでも彼らにはメモ書きを続けてほしいと頼みました。」

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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『ノー・ウェイ・ホーム』ではドック・オクを復活させるにあたり、『スパイダーマン2』で取り入れられなかったCG技術が用いられている。ドック・オクの脚を表現手段として、『スパイダーマン2』では“パペット(=人形)”が使われていたが、デジタル・ドメイン社はデジタル技術のみで再現しているのだ。しかし、技術の違いが生じたからこそ、ドック・オクの身体的動作を『スパイダーマン2』から維持することが試練だったとポートは語っている。

過去作のクリエイターとの協同によって蘇ったドック・オクには、あの人物も賛辞を送っていたトビー・マグワイア版『スパイダーマン』シリーズを手がけたサム・ライミ監督だ。「(デジタル加工も)すごくスムーズですし、見た目も力強くて、彼が着ているコスチュームも(当時から)そのままで気に入りました」。

ちなみにライミ監督は、MCUの次回作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でメガホンを取っており、自身にとっても感慨深い作品であろう『ノー・ウェイ・ホーム』からバトンを渡されることになる。

Source: Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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