新キャプテン・アメリカの今後、『ダイ・ハード』ジョン・マクレーンに例えて監督が説明 ─ 「誰を倒したかではなく、何をくぐり抜けたか」

マーベル・シネマティック・ユニバース「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で、新たなキャプテン・アメリカの座を継承することとなったサム・ウィルソン。めでたく新ヒーローの登場……、というわけでは終わらず、サムの戦いは今後も続いてくことになりそうだ。監督のマルコム・スペルマンは、あの名アクションシリーズ『ダイ・ハード』に例えて、これからのサムの戦いを紹介している。
この記事には、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」のネタバレが含まれています。

「ファルコンの&ウィンター・ソルジャー」最終話となる第6話の冒頭でバトロックとの再戦に挑んだ新キャプテン・アメリカだが、実は新キャップとなったサムは、この戦いで決着をつけていない。ある程度まで応戦した後、人命救助を優先してその場から飛び去っているのだ。
この度スペルマンは、YouTube番組でのインタビューに登場。インタビュワーは、この対決までにサムが「『ロッキー』のような」トレーニングを積んでいたにも関わらず、その成果を完全に見せなかったことを少し残念に感じているようで、「バトロックを倒していないのに、今後現れるヴィランたちとどう戦うのか」と尋ねている。
これに対するスペルマンの回答は「それこそが、彼の戦い(葛藤)になるだろう」というもので、「アクションのジャンルにおいて、『ダイ・ハード』が名作とされるのは、ブルース・ウィリスが誰を倒したかではなく、そのためにどういう状況をくぐり抜けてきたか、です」と興味深い解説を与えている。「彼(ブルース・ウィリス)は、ガラスの上を裸足で歩きましたよね。わかりますか?叩きのめされているからこそ共感できる。“この野郎は自分に似てるな!”ってね。そして、悪者に立ち向かっていく。これ以上に共感できるものはないですよね」。
『ダイ・ハード』でブルース・ウィリスが演じた主人公ジョン・マクレーンといえば、いつも大きな事件に巻き込まれていて、“世界一ツイていない男”という異名も持つ。さまざまな状況で追い詰められ、叩きのめされながらも、それでも何とか戦いを続けたマクレーンの勇姿があるからこそ、スペルマンの言う通りシリーズは名作に数えられている。
サム・ウィルソンの今後について話す下りでスペルマンがジョン・マクレーンを引き合いに出したのは、とても興味深いことだ。もちろんサムはこれまでファルコンとして、『アベンジャーズ』シリーズの様々な戦いに参加してきたが、今後は先代のスティーブ・ロジャースのように、人間離れした強力なヴィランたちとの命がけの決闘に挑んでいくことになるのだろう。超人血清も打っていない、いわゆるスーパーパワーを持たないサムは、スーツや盾の力こそ借りるものの、完全に自らの闘志と鍛錬で敵に立ち向かっていくことになる。これまで重火器を用いて、中〜長距離戦や空中攻撃を得意としたサムが、今やシールドを駆使した近距離戦にも応じなければならないところも、大きな変化だ。その日々の中では、少なからず敗北や挫折が待つこともあるのかもしれない。
今後は、『キャプテン・アメリカ』の名を冠した新たな映画の製作予定が伝えられている。新キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンの戦いと葛藤はまだまだ続くのだ。
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Source:Everyone Loves A Good Story