『スパイダーマン』ソニー/マーベルの対立報道、トム・ホランドとケヴィン・ファイギ社長がコメントを発表

ディズニー/マーベル・スタジオとソニー・ピクチャーズが『スパイダーマン』映画の契約条件をめぐって対立、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)からスパイダーマンが離脱する可能性があると報じられたことについて、ピーター・パーカー/スパイダーマン役のトム・ホランドと、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が米People/Entertainment Weeklyの取材にてコメントを発表した。
2019年8月24日(米国時間)、ディズニーによる大型イベント「D23 Expo 2019」の会場にて、ホランドとファイギ社長は、一連の報道について以下のように述べている。
トム・ホランド
「最高の映画を5本作ってきました。素晴らしい5年間を過ごしています、すごく楽しいですよ。そして、先のことは誰にも分かりませんよね。だけど、僕が知っているのは、僕はスパイダーマンを演じ続けるし、これからも最高の時間を過ごすだろうということ。どんな道を選ぶにせよ、とっても楽しくなるでしょうね。スパイダーマンの未来はまた変わったものになりますが、それが最高で素晴らしいということは同じ。さらにクールなものにするために、新しいやり方を探しますよ。」
ケヴィン・ファイギ
「スパイダーマンには感謝と喜びを感じています。MCUでは5本の映画にスパイダーマンを登場させることができました。単独映画が2本と、アベンジャーズとの共演が3本。決して実現するとは思っていなかった夢です。それが永遠に続くということを意味してもいませんでした。このことを実現させられる時間に限りがあることは分かっていたんです。それに私たちは、自分たちが描きたかった物語を描きました。そのことには、今後も常に感謝していきます。」
2人のコメントはそれぞれの立場に立ったものだが、共通しているのは、マーベル・シネマティック・ユニバースからスパイダーマンが離脱することを明言してはいないまでも、明らかに示唆する内容となっていることだ。報道直後にソニーが発表した公式声明では、今後の『スパイダーマン』映画からファイギ社長が離脱することを認めつつ、スパイダーマンとMCUの関係や、ディズニー/マーベルとソニーの契約については一切言及されていなかった。しかしソニー側の論調に比べると、特にファイギ社長のコメントは、マーベルとソニーの事業提携に区切りがつけられるという方向へと、明らかに軸足が乗っているように思われる。かたやホランドは、スタジオにかかわらず、今後も継続してスパイダーマンを演じていく意向を示した。
以前の報道によると、現時点でホランドは『スパイダーマン』シリーズへの出演契約をあと1作品残しているとのこと。『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)を手がけたジョン・ワッツ監督はひとまず契約を満了しているというが、今後、再契約に進むのかどうかは明らかになっていない。
なおホランドは、クリス・プラットと共演するピクサー新作映画『2分の1の魔法』のためにD23 Expoに登場。ステージでは「大変な一週間でしたが、みなさんのことを心から愛しています。3,000回愛してる(