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『ヴェノム』『スパイダーバース』などスパイダーマン映画、それぞれ独立の方針で展開中 ─ 「映画が自立することが大切」

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
© 2019 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved. | MARVEL and all related character names: © & ™ 2019 MARVEL.

『スパイダーマン』シリーズの映像化権を有するソニー・ピクチャーズは、スパイダーマンをはじめ、コミックの関連キャラクターを次々と映画化している。マーベル・スタジオとの事業提携でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)入りを果たした、トム・ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズのほか、『ヴェノム』(2018)や『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)、ジャレッド・レト主演『モービウス(原題:Morbius)』も待機中だ。

こうした動きの中、ファンの間では、各映画のキャラクターがいずれ共演するという展開に期待が高まっている。しかし『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のプロデューサーであるエイミー・パスカル氏は、米ScreenRantにて、スパイダーマン関連映画はそれぞれ独立させる方針だと明かした。

「一番大切なのは、これらの映画がそれぞれ自立できること。ですから、『ヴェノム』を自立させなきゃいけない、『ファー・フロム・ホーム』も自立しているべきだ、『スパイダーバース』も同じだ…というふうにまずは考えます。それぞれの映画が、それぞれ独立して素晴らしい作品でなくてはいけません。」

すなわち現時点では、早期のユニバース化ではなく、それぞれの映画が単独でクオリティの高いものになることが目指されているわけだ。とはいえ、エイミー氏もトム・ホランド演じるスパイダーマンとトム・ハーディ演じるヴェノムの共演を求める声が大きいことは承知している。最近、「みんな観たいですよね。いつか実現するかも分かりません」と語ったエイミー氏は、作品を独立させる重要性を語りつつ、今回も「可能性は無限大です」とも口にした。こうした慎重な歩みは、MCUの黎明期を思わせるものでもある。

ヴェノム
『ヴェノム』より (c) 2018 Columbia Pictures Industries, Inc. and Tencent Pictures (USA) LLC. All Rights Reserved.
| MARVEL and all related character names: (c) & TM 2019 MARVEL.

同時にエイミー氏は、ソニー製作のスパイダーマン映画をさらに拡大していく意向だ。「(コミックには)ものすごくたくさんのキャラクターがいて、(映画は)まだ上っ面をなでることすらできていない」状態だといい、コミック『アメイジング・スパイダーマン』のライターであるダン・スロットからは「こいつがまだ映画に出ていない、あいつも出ていない」といった連絡が入るのだという。

『ヴェノム』『スパイダーマン:スパイダーバース』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』とヒット作を連発しているソニーは、2020年にさらなる新機軸『モービウス』を発表。ジャレッド・レト演じる主人公マイケル・モービウス/モービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイアは、血液疾患の治療に臨む科学者で、吸血コウモリを使用した人体実験で吸血鬼のような体質を得るという設定だ。コミックではスパイダーマンに対峙するヴィランだが、やはり映画版は独立した方針となる。

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は2019年6月28日(金)より世界最速公開中

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公式サイト:http://www.spiderman-movie.jp/

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Source: SR

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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