『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ミステリオより先に検討されていたヴィランとは?

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のフェーズ3を締めくくった映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)では、トニー・スターク亡き後の余波が描かれた。ヴィランとして立ちはだかったミステリオことクエンティン・ベックはその好例だが、脚本家たちは当初、別のヴィランの登場も検討していた。
そのキャラクターというのが、クレイヴン・ザ・ハンター。“スパイダーマン狩り”に執念を燃やし、秘薬の力によって驚異的な身体能力と五感を保持するヴィランだ。『ホーム』シリーズ3部作の脚本を務めたクリス・マッケナとエリック・ソマーズは米Varietyで「ある時点では、ミステリオの代わりにクレイヴンが『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のヴィランだった」と明かしている。
製作陣は諦めきれなかったのか、続く『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)でもクレイヴンを登場させるアイデアを検討していた。主演のトム・ホランドは、ジョン・ワッツ監督より『ノー・ウェイ・ホーム』が「クレイヴンの映画」になることを伝えられたというが、ストーリーが上手く噛み合わず断念された。
実はMCUが誕生する前にも、登場が実現しなかった経緯がある。お蔵入りとなったことで知られるサム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズ第4作だ。ライミ監督はクレイヴンについて「彼こそ究極のハンターです」と語り、叶わなかったアイデアを惜しんでいた。
大人気ながらなかなか実写化が叶わないクレイヴンだが、2024年には遂にその時がやってくる。アーロン・テイラー=ジョンソンが主演を務める単独映画『クレイヴン・ザ・ハンター』が公開を控えているのだ。同作では、クレイヴンのオリジンストーリーにフォーカスが当てられることになるという。ピーター・パーカー/スパイダーマンとの対決はしばらく先のこととなりそうだが、クレイヴン待望の実写登場に期待が高まる。

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Source:Variety