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タランティーノ版『スター・トレック』は「宇宙の恐怖」描くR指定ホラーに? マッコイ役俳優「超ヤバいですよ」

クエンティン・タランティーノ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/19702707206/

J・J・エイブラムス製作、映画『スター・トレック』シリーズには興味深い動きが起きている。企画進行中の『スター・トレック4(仮題)』のみならず、『パルプ・フィクション』(1994)や『ヘイトフル・エイト』(2015)のクエンティン・タランティーノが構想する新作映画の企画も存在するのだ。

2018年8月、「スター・トレック」のコンベンション・イベント「Trekonderoga」にレナード・“ボーンズ”・マッコイ役のカール・アーバンが登場。話題の“タランティーノ版”について「ちょっとだけ知ってますけど、超ヤバいですよ」と語っている。

下品なものやらなにやら、そういう要素でいっぱいになるかどうかを心配すべきじゃありませんね。最終的にそういう映画を作るため、彼はR指定を求めているんです。PG指定じゃなくなった場合、誰かが宇宙に放り出されると…その腹が裂けるのを(『スター・トレック』で)初めて見ることになるかもしれません。[中略]僕にとって、それはデフォレスト・ケリー(テレビ版のレナード・マッコイ役俳優)の仕事の大好きな部分なんです。彼は宇宙の恐怖をきちんと捉えていたでしょう。子どもの頃、彼の目に映っている純粋な恐怖に夢中になっていましたね。」

クエンティン・タランティーノ
クエンティン・タランティーノ Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/19702707206/

アーバンの説明によれば、タランティーノ版は「“宇宙の恐怖”を描くR指定ホラー」とでもいうべき構想のようだ。下品な要素が含まれることも示唆されているあたり、まぎれもなくタランティーノらしい『スター・トレック』が目指されているとみられる。アーバンはタランティーノについて「まぎれもない作家ですよね。みなさんが作品を好きかどうかにかかわらず、すばらしいフィルムメーカー」だとして、「最高の『スター・トレック』を作ってくれると思います」と話している。

タランティーノ版『スター・トレック』の出演者については、以前スポック役のザッカリー・クイントが「僕たちが出ると思います。そう聞いてますよ」発言したことで、現行シリーズの出演者が続投する可能性が高まっていた。このたびアーバンも、同じく「(タランティーノは)僕たち出演者との仕事に興味を示してくれている」と述べ、その方針が変わっていないことを改めて示している。

「東京コミコン2017」のカール・アーバン。©THE RIVER

ただし2018年9月現在、タランティーノは、レオナルド・ディカプリオ&ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーら豪華キャストが集結する新作映画『Once Upon a Time in Hollywood(原題)』を撮影中。タランティーノ版『スター・トレック』は、彼の原案をもとに『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)のマーク・L・スミスが脚本を執筆中だとされている。製作開始までには、まだもうしばらく時間を要することになりそうだ。

『スター・トレック』シリーズを製作するパラマウント・ピクチャーズは、タランティーノ版に先がけて、シリーズ初の女性監督S・J・クラークソンを起用した『スター・トレック4』を進行中。しかし同作はクリス・パイン&クリス・ヘムズワースとの出演交渉に失敗したとも報じられており、今後の展開が不透明な状況だ。
ちなみにアーバンはパイン&ヘムズワースの復帰に期待を寄せながらも、「もし来年(2019年)クリス・ヘムズワースと一緒に映画を作れないとしたら、“よし、タランティーノの『スター・トレック』を作ろう”ということになるでしょう」と述べている。「ちょっと長く待ってもらわなきゃいけませんが、その価値はありますよ」とも。

Source: TREKMOVIE.com
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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