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『スタンド・バイ・ミー』48歳ウィル・ウィートン、ゴーディの葛藤は実体験から反映 ─ 両親から受けた「精神的虐待と搾取」

Will Wheaton ウィル・ウィートン
Photo by Gage Skidmorehttps://www.flickr.com/photos/gageskidmore/7284912426

4人の少年たちによるちょっぴり刺激的な冒険を描いた映画『スタンド・バイ・ミー』(1986)で主演を務めたゴーディ役のウィル・ウィートンは、10代前半だった当時の自分が抱いていた葛藤を演技に活かしていたという。優秀な兄の死をきっかけに、関係に溝ができた家庭に暮らすゴーディとの共通点を、公開から35年が経過した現在、ウィートン自らが米Yahoo! Moviesにて語っている。

ウィートンは、子役を始めて5年後に『スタンド・バイ・ミー』で主演に抜擢された。役者の道を志した子役にとっては喜ばしいことなのだろうが、ウィートン本人は「俳優にはなりたくなかった」という。「両親に強制されたんです。母親がやれって」。女優であった母親の夢をそのまま背負わされたウィートンは、半ば強制的にエージェントに所属させられ、演技の道に足を踏み入れた。

『スタンド・バイ・ミー』に出演するまでの間、ウィートンは親の希望と自分の願望の板挟みにずっと悩んでいたのだろう。ウィートンは、本作で見せた演技は「父親からの精神的虐待と、母親からの搾取の組み合わせが導いた」、つまりゴーディを演じるにあたって家庭内の問題が大きく影響を与えたと語っている。

「その(家庭内での問題)おかげで、ゴーディを正しく演じられました。ゴーディの経験は、僕の経験から大いに反映されているんですから。僕とゴーディは、家庭内ではいないものとされていた。ふたりとも金の卵の兄弟で、家庭内での犠牲者だった。なので、いま『スタンド・バイ・ミー』を観返してみると、自分(ゴーディ)の目に信じられないような悲しみをどうしても見て取ってしまうんです。ゴーディを演じるために必要だった悲しさや孤独そのものだったあの時の現実を無視することはできないんですよ。それはロブ・ライナー(監督)も分かっていたと思います。」

劇中、ゴーディは死んだ兄の葬儀の場で、父親から「お前なら良かった」と告げられる夢を見る。あまりの恐怖に飛び起きるゴーディの姿には胸が痛むと同時に、どこか共感できる説得力も感じられる。その説得力は、シチュエーションこそ違えど家庭内での問題を抱えていたウィートンが、ゴーディというもう一人の自分を通して、親には見せられないプレッシャーへの不安をさらけ出したが故に備わったものなのだろう。

48歳となったウィートンが35年前の自分を振り返る姿は、数日間の冒険を回想する大人になったゴーディとどこか重なって見えてくる。ウィートン自身、2000年初頭まで「新スタートレック」(1987-1994)『トイ・ソルジャー』(1991)などに出演を続けた後、活動の主な軸を作家に切り替えている。「僕は作家になりたかったんでしょう。それもゴーディと一緒ですけど」。ウィートンはそう振り返る。「40代になるまで、自分がゴーディだとは気づきませんでした。だって僕自身がゴーディだったんですから」。

Source: Yahoo! Movies

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。

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