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【微ネタバレ】『スーサイド・スクワッド』キャラクター別解説レビュー

2016年9月10日に全国公開したDCEU期待の新作『スーサイド・スクワッド』。前評判はあまり高くありませんでしたが極めて優秀な興行成績を残せました。作品の出来に関しては様々な優秀なレビューが既にいくつも各サイトに投稿されていますので、こちらでは純粋にキャラクターに絞ったレビューをしますね。

【注意】

この記事には、映画『スーサイド・スクワッド』のネタバレが含まれています。

 

デッドショット

デッドショット 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
デッドショット 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

ウィル・スミスが演じた凄腕の殺し屋デッドショット。本名フロイド・ロートン。
ウィル・スミスが演じれば何でもウィル・スミスになると揶揄されることも多いですが、今作に関してはあまりそうは感じられませんでした。
それは一重にデッドショット言うキャラクターの持つポテンシャルにあると思われます。日本では『ゴッサムナイト』や『アサルト・オン・アーカム』、『バットマン アーカムシリーズ』やドラマ『ARROW』に参戦したデッドショットは射撃の名人であり、仕事に誇りを持っている人気の高いキャラクターです。

それと同時に娘を愛する父の顔を持つ彼。悪人でもあり金のために仕事をしているというデッドショットは『スーサイドスクワッド』においても常識人寄りの役割を担いました。戦闘スタイルが中々に決まっており、仕草もデッドショットのイメージとマッチしていました。コミックでは白人なのに映画では黒人という批判が出そうなキャストですが、蓋を開けてみるとかなりの名采配だったと言えるでしょう。

ハーレイ・クイン

ハーレイ・クイン 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
ハーレイ・クイン 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

ジョーカーのサイドキックでありゴッサムヴィランのお色気ポジションにもいるハーレイ・クインというキャラクターは近年、メキメキと人気が上がっています。
ピエロのメイクにコミカルな振る舞い、そしてジョーカーに匹敵する狂った性格は男女問わず高い魅力をアピール。映画でもそれは遺憾なく引き出されており、とにかくおかしくて可愛らしいハーレイは画面の隅にいても注目を集めていました。
ビジュアルも体のラインがくっきり出て、羞恥心の欠片もない姿が反転して異常な色気を放っています。そしてとにかく尻、尻、尻。筆舌に尽くしがたい扇情的な尻を晒してくれましたので、これだけで映画の不満の9割を我慢できるほど。まさに『スーサイドスクワッド』の顔となるキャラクターでした。

キャラクターの描写としては憎めない愛されキャラで恋に生きる純情派な面を持つ気まぐれ屋。ジョーカーにべた惚れし、彼に死ねと言われたら喜んで死ぬという依存心が強い女の子です。チームを裏切ってジョーカーのもとに去り、その後に彼が死んでも悲しみを表さずに何食わぬ顔で戻ってくる様子には怖いものがあります。彼女の歪んだ心は、バットマンとロビンとは反対にジョーカーとはよく似た属性を持っているのが見て取れます。
映画最後のシーンからも今度もDCEUに出演し、ユニバースを牽引しうるポテンシャルがあると断言できるキャラクターでした。

エンチャントレス

エンチャントレス 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
エンチャントレス 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

コミックですと正統派魔女といったコスチュームと外見なのですが、『スーサイドスクワッド』では一転してかなりのイメージチェンジを図っています。2016年になって知ったのですがエンチャントレスは変身魔法少女キャラクター。コミックではイラストレーターですがこちらは博士となっており、理知的な外見から露出が非常に高い魔女の出で立ちになるのはギャップとしてとても魅力的。

ある意味で妥当な描かれ方をされたデッドショットとハーレイ・クインと違い、大きく化けたキャラクターと言えるのではないでしょうか。映画での描かれ方としては、この人、なんだかポンコツな気がしますね。油断して大ポカをしでかしますし、憑依先の影響を受けて執着を見せたりと、憎めない面を見せています。そういった点からもエンチャントレスの憑依先である博士とリック・フラッグの愛情も見どころの一つでしょう。ある意味でDCEUにて最もスタンダードな恋愛関係だったかもしれません。
バットマンが受け取ったファイルに彼女のデータがあったことからこれからも物語に関わる可能性があり、もしかすれば『ジャスティス・リーグ・ダーク』のメンバーになるのかも。色々な意味でもっと観たいキャラクターですので期待大です。

ジョーカー

ジョーカー 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
ジョーカー 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

ジャレッド・レトが熱演したジョーカー。登場シーンが大きく削減されたとのことですが長さとしてはこれで十分でした。これ以上、映していたら確実に他のキャラクターを食っていた。そう確信するほどの存在感を持っています。DCEUのジョーカーは間違いなく狂人ですが、その狂人としての在り方は”とにかく刺激を求める”という方向性に向いているようです。ゴッサムというギャングと犯罪者とメタヒューマンの巣窟でトップヴィランに成り上がった彼は誰もが認める裏社会の成功者。ですがジョーカーは物語において常時イライラしています。

気まぐれに知り合ったばかりの男にハーレイを抱かせようとしたり、ハーレイを喪って情緒不安定になったりするジョーカーの姿は導火線に火が付いているのに爆発しない爆弾のようです。
そんな彼はある意味でドライな面を見せたハーレイとは裏腹に奪われたものを奪い返すことに強烈な執着を見せていました。ただの玩具だったハーレイ・クインを自分も落ちた薬品槽に突き落とし、振り返ることなく去ろうとするも思い直して助けたジョーカーはかなり珍しい描写のされ方です。
そんな彼のパーソナリティはロビンに向けるバットマンの感情と類似しているように思えます。コミックでもロビンを喪ったバットマンは大暴れしますが、バットマンを喪ったロビンは悲しみを見せることはあれど必ず乗り越えます。バットマンやジョーカーとは対照的に二人が愛情を向けるロビンとハーレイは喪ったり奪われることに関して耐性があるのでしょう。相棒についてのスタンスで共通点を見せたバットマンとジョーカーの対決。楽しみで待ちきれません。

エル・ディアブロ

エル・ディアブロ 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
エル・ディアブロ 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

ある意味で最もアメコミのヴィランらしいヴィランと言えるのがエル・ディアブロです。生まれつき強大な能力を持ち、それを武器に裏社会をのし上がり、家庭を持って幸せに暮らしていたヴィラン。使えば使うほど能力が強くなり、我を忘れてしまうと大惨事を招くという素性の持ち主です。
アメコミのヴィランは往々にして強い力や才覚を持っていても自分の弱さに負けてしまったキャラクターが多く、エル・ディアブロもご多分に漏れず、己を見失って全てを燃やしてしまいました。投げやりで死を待つばかりの彼は作中でも無気力でしたが、徐々に自分のやろうとすることを見定めて戦い始めます。ヴィランからダークヒーローに転向するというお約束の展開を踏襲した彼は『スーサイドスクワッド』においてDCコミックスのヴィランの可能性を提示した重要な存在といえます。これからのコミックの活躍も期待するところです。

アマンダ・ウォラー

アマンダ・ウォーラー 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより
アマンダ・ウォーラー 『スーサイド・スクワッド』公式Twitterより

貧困層の生まれながらも努力して今の地位まで上り詰めた女傑であり、幸せの絶頂から不幸のドン底に突き落とされたことから犯罪に対して強い憎しみを抱いているのがアマンダ・ウォラ―。ですがそんな事情を表に出さない彼女は悪を持って悪を殺すというコミックとほぼ同じ役割を果たしました。その結果、大事件に繋がります。
ある意味でバットマンと似ていますが彼の場合は人間性に対人関係や偏屈さで重大な欠点を抱えながらもヒーローとして奮闘するのと比べてこちらはヒーローとはまず言えないものとなっています。物語を観ればわかるように間違いなく今作で最も悪役として動いたキャラクターでしょう。

その他のキャラクター

リック・フラッグは良くも悪くも事態に翻弄される一般人というポジション。敵に立ち向かうもすぐに捕まり、悪党であるメンバーにも諭される頼りない人です。そんな彼が美人なエンチャントレスの憑依先の博士と恋に落ちたのは自然であり、予想通りの結果でした。

キャプテンブーメランはフラッシュと敵対するローグスのメンバーですが、それと同時にローグスの中でもミソッカス扱いされがちなゴロツキ。『スーサイドスクワッド』でもその性格は表現されており、ローグスの掟はどこ吹く風という考えなしの本能で動くキャラクターでした。意外とカタブツが多いメンバーにおいて貴重なコメディリリーフです。

キラークロックの外見は作品によってとにかく安定していませんが、今作ではあくまで肌にウロコのある力持ちの人間というレベル。その分、怪物として扱われた過去の悲劇性が増しますが、本人はあまり気にせず下水道生活を謳歌しています。あまり悪人らしい振る舞いはありませんが、自分に干渉しなければ大人しいのでしょうね。

カタナはグラマラスなスタイルにサラシを抑えたようなコスチュームが最高でした。あまり喋ってはくれませんでしたが2011年からのニューデザイン準拠でこれだけ可愛いのは快挙でしょう。名前の通り、日本刀を用いた戦闘スタイルは迫力があり、チームで唯一日本語を話すというのもあり、要所要所で笑いを提供する美味しいキャラでもあります。

そしてスリップノットですが一人だけ回想がなくても出てすぐにクズだとわからせて、期待された仕事を全てこなしきった偉大な男でした。Suicide Squad Rebirthにはなぜか出ていませんがちゃんと参戦する展開を待ち望んでやみません。前世界の住人として出てくるという仕込みがされている可能性もあると睨んでいます。

とにかく魅力的なキャラクターで話をグイグイ引っ張っていたのが『スーサイドスクワッド』。賛否分かれる作品ではありますが、彼らを観るためだけでも劇場に足を運ぶ価値があります。

Eyecatch Image:http://screenrant.com/suicide-squad-soundtrack-list/

Writer

小村健人村上 幸

DCコミックスと非ヒーローコミックスをメインに読んでいます。ユーロコミックスを原語で読むのが現状の目標です。好きなヒーローチーム:ジャスティス・リーグ・インターナショナル好きなヒーロー:たくさんのDCヒーロー(特にキース・ギッフェンがライターを担当した時のヒーローかヴィラン) salarmko@outlook.jpお仕事の依頼はこちらへ。

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