『ザ・バットマン』のゴッサムシティ、「今までとは違う、触れられるような」リアリティ目指す

ロバート・パティンソン主演『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は、DCコミックスがあらゆるメディアで描いてきた『バットマン』の世界をふたたび刷新する。新たにジェームズ・ゴードン刑事役を演じるジェフリー・ライトが、マット・リーヴス監督の“リアリティ重視”のアプローチを語った。
『ザ・バットマン』はバットマン/ブルース・ウェインの若き日を描く物語。キャットウーマン、リドラー、ペンギンといった人気ヴィランも登場するが、まだヴィランとしての成熟を遂げる以前の姿で登場するようだ。ジェフリーは米IndieWireにて、リーヴス監督には「明確かつ明快なビジョンがある」と述べた。
「(監督は)腐敗や階級格差などにまつわるテーマを、現実からこの世界に取り込もうとしていました。ですから、(現実と映画には)共通点があります。ある意味、ノンフィクションをフィクションに取り入れているわけですが、そのバランスもすごく良いのです。」
リーヴス監督は以前、『ザ・バットマン』に影響を与えた作品として『チャイナタウン』(1974)や『フレンチ・コネクション』 (1971)『タクシードライバー』(1976)を挙げた。また、「とても現実的な、最も感情に訴えかけるバットマン映画になる」とも述べていたのだ。ゴードンはゴッサム市警の刑事だが、彼の拠点となるゴッサムシティも従来とはひと味違うらしい。
「今までに観てきたゴッサムとは違います。私たちが実際に触れられるようなゴッサムでした。(脚本の)バットモービルの書かれ方も、本当に実在するような美しさを目指しているのがわかったほど。ニューヨークの裏通りで目を細めれば、そこに見えてくるような美しさです。」
ジェフリーいわく、『ザ・バットマン』は秘密主義が貫かれており、撮影中も「翌日の内容を知るために5段階の認証が必要だった」ほど。それゆえ、今回もこれ以上の情報は明かされていない。しかし確かなのは、製作陣が新しいゴッサムシティとバットマンをスクリーンに登場させようとしていることだ。そして、本作で描かれるゴッサムの世界観がドラマシリーズでの拡大を見据えていることだ。ゴッサム市警と街に焦点を当てるスピンオフドラマ(タイトル未定)は、既報によるとゴードン刑事が主要人物として登場する模様。リーヴス監督が仕掛け、ジェフリーが演じる“新しいゴッサム”の準備は、現在も水面下で着々と進められている。
映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は 2022年春劇場公開。
Source: IndieWire