『ザ・バットマン』リドラー、『ラブ&マーシー』ポール・ダノのブライアン・ウィルソンから影響を受けていた ─「彼の孤独と精神的に繋がっている」

『THE BATMAN -ザ・バットマン-』のメインヴィランであるリドラーは、ビーチ・ボーイズのフロントマンであるブライアン・ウィルソンから影響を受けていたようだ。
本作は、ブルース・ウェインがバットマンとなった2年目の物語。ある日、権力者が標的となった連続殺人事件が発生し、その犯人を名乗るのが、史上最狂の知能犯リドラーだ。不気味な仮面を被ったリドラーは、犯行の際、必ず謎掛けを残しては、バットマンや警察を挑発していく。
ゴッサム・シティを恐怖の底に突き落とす殺人鬼を演じたのは、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007)をはじめ、『プリズナーズ』(2013)『スイス・アーミー・マン』(2016)『オクジャ/okja』(2017)など、数々の異色作で圧倒的な存在感を放ってきたポール・ダノ。幅広い役柄を徹底した役作りでこなしてきたダノは、『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』(2014)にてブライアン・ウィルソン役を実際に演じた経験があるのだ。
同作におけるブライアンは、音楽的成功とは裏腹に、バンドの中で次第に孤立し、威圧的な父との確執まで深まり、薬物に溺れるようになってしまう。そんな心身ともに追い詰められていく役を見事に演じたのがダノというわけだ。『ザ・バットマン』でメガホンをとったマット・リーヴスによると、そのブライアンの姿を観て、リドラーという役に当てはめていったのだという。
The Hollywood Reporterにてリーヴス監督は、「ブライアンは芸術性にとらわれていて、周囲との関係性に苦しんでいます」としながら、「それはリドラーが感じている孤独と精神的に繋がっているのです」と説明。「オンライン上で人は孤独を感じ、それを補うための行動に出る。リドラーはそんな現代が生み出した存在なんです」と続けている。さらにリーヴス監督は、リドラーをダノが演じることによって「親近感が湧きます」としながら、「このキャラクターをヴィランにはしたくなくて。リドラーの闇の中に存在する人間らしさを見せたかった」のだという。
なお、脚本を読むや役に引き込まれたというダノだが、リドラーを演じたことで、「思うように眠れなかった日も何日かありました」と精神的にこたえた時もあったと過去に明かしていた。
『THE BATMAN -ザ・バットマン-』は公開中。
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Source: The Hollywood Reporter