【ネタバレ】「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話の残虐シーン、もっと残虐になる予定だった ─ ホームランダー役が改善を提案、「彼が正しかった」と製作者

この記事には、「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話『時の知恵』のネタバレが含まれています。

「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話、ホームランダーの研究所大虐殺シーンは元々もっと残酷だった
「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話『時の知恵』では、息子ライアンへの接し方が分からなくなったホームランダーが、ルーツを思い出すために生誕地の研究所に帰郷する。そこでは幼き頃のホームランダーに過酷な人体実験を行った科学者が今も働いており、さらには当時を知らないであろう若い研究者もいた。
ホームランダーは幼少期の思い出話を交えながら、昔からの顔見知りである科学者のフランクを焼死させたり、副所長に昇格したマーティに公開マスターベーションを命令した後に彼の股間をレーザーで焼き尽くしたり、かつての自分に酷い仕打ちをした人間に復讐していく。最後のターゲットは所長のバーバラ。犯行中の様子こそ映し出されなかったものの、その場にいた全員を皆殺しにしたホームランダーは、バーバラをグチャグチャの遺体で血まみれになった“悪い部屋”に閉じ込め、その場を去るのだった。
「あのエピソードの脚本が届いて、あのシークエンスの場面を見た時、(撮影)当日にもっと自由を与えるために少しだけ作り直しました」。米Varietyでこう語るのは、ホームランダー役のアントニー・スター。指示内容が明確に記された脚本を読んで改善の余地があると考えたスターは、ショーランナーのエリック・クリプキに「試したいことがあるんです」と伝えたのだという。
スターによれば、クリプキは「とてもオープンな姿勢」で要求に応じたといい、一緒に「いくつかのシーンを考え出した」。果たして、脚本は元々どのような内容だったのだろうか。これについては、クリプキが米Entertainment Weeklyで語っている。
「オリジナルの脚本では、ホームランダーが下に降りてきて、とにかく徹底的に残虐なことをしていたんです。(研究所の)あの人たちを苦しめ、残虐なことをしていただけでした。」
クリプキによれば、スターからはこんなことを伝えられていたのだとか。「これはなんだか間違っている気がします。ここは僕の家のような存在です。僕が子どもっぽくなったり、時に困惑したりする瞬間があっても良いのではないでしょうか。残虐にはなれるけど、残虐であることに申し訳なさを抱いたり、次の反応が読めないような混乱を作り出したりすることもできると思います」。
提案の意図について、「あのシーンでは大きな葛藤を表現したかったんです」とスター。撮影も「すごく楽しかった」といい、「すごくダークでイカれたものになりましたが、その分このドラマで僕が一番楽しむことができたシーンになったと思います」とまで語っている。
クリプキも、スターについて「彼は正しかったですね」と振り返る。「あの物語の醍醐味は、彼が下に降りてきて、また子どもみたいになることなんです」。まさに、長きにわたって演じてきたスターだからこそ分かるホームランダーの痛みが表現されたシーンとなった。
「ザ・ボーイズ」シーズン4は第1〜4話までPrime Videoで独占配信中。
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Source:Variety,Entertainment Weekly