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ワーナー・ブラザース、『マトリックス』リブート計画を始動 ─ オリジナル版スタッフの再登板は?

ワーナー・ブラザース社が、映画『マトリックス』シリーズをリブートする計画を始動させているという。米ハリウッド・レポーター誌が報じた。

『マトリックス』シリーズは1999年公開の第1作に始まり、『マトリックス・リローデッド』『マトリックス・レボリューションズ』(ともに2003年)の全3作が公開された。SFや哲学、テクノロジー、サブカルチャーなどを混淆したウォシャウスキー兄弟(姉妹)による脚本と、“映像革命”とも謳われた斬新な映像表現が人気を集め、特に第1作は高い評価を受けている。インターネットを活用したプロモーションも大きな話題を呼んだ。

現在、『マトリックス』のリブート計画は初期段階にあるといい、その詳細は判明していない
しかしハリウッド・レポーター誌によると、ワーナーは、ルーカスフィルム&ディズニーが『スター・ウォーズ』の“描かれざる物語”を映画化している動きを意識して、『マトリックス』の知られざる物語を描く可能性を検討しているようだ。同社は新たな原案を用意するため、『アベンジャーズ』(2012年)の原案や『インクレディブル・ハルク』(2008年)の脚本を執筆したザック・ペンとの交渉に入っているという。ちなみにワーナーは、新たな主演俳優として『クリード チャンプを継ぐ男』のマイケル・B・ジョーダンに興味を示しているようだ。

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オリジナル版のキャスト・スタッフは再登板するか

それにしても気になるのは、『マトリックス』3部作を仕掛けたキャスト・スタッフの再登板だろう。報じられたところによると、ウォシャウスキー姉妹は今のところリブートには関与しておらず、今後製作に携わるかどうかも未定だという。

なおオリジナル版3部作をプロデュースしたジョエル・シルバー氏は、リブート版のアイデアをワーナーと話し合ったようだが、すでにシルバー氏は『マトリックス』3部作の権利をワーナーに売却しているようだ。またシルバー氏には予算管理の問題があり、ウォシャウスキー姉妹との関係も現在良好ではないという。したがってワーナーはリブート版にシルバー氏を迎えることに慎重な構えのようだ。

『マトリックス』3部作に主演したキアヌ・リーヴスは、『ジョン・ウィック:チャプター2』のプロモーションで『マトリックス』続編の可能性を尋ねられると「ウォシャウスキー姉妹は参加しないといけないだろう」と答えていた。ちなみに『ジョン・ウィック チャプター2』ではキアヌとローレンス・フィッシュバーンが再共演しているほか、同作のワールドプレミアにはキャリー=アン・モスも登場していた。しかし、これを『マトリックス』のリブート計画に関する動きとみるのは無理があるだろう。

今年(2017年)から考えて2年後の2019年は、『マトリックス』第1作の公開から20周年にあたる。もしも2019年内に『マトリックス』が甦るとしたら、その1年はメモリアル・イヤーとしての盛り上がりも期待できるだろう。今後の動向から目が離せないプロジェクトが、またひとつ増えたことになる。

Source: http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/matrix-reboot-works-at-warner-bros-986292
Eyecatch Image: https://thefilmstage.com/news/rumors-swirl-that-wachowskis-plan-return-to-the-matrix/
(C) 1999 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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