『スター・ウォーズ』キャシアン・アンドーのドラマに『ローグ・ワン』仕上げ人トニー・ギルロイが参加

ディズニーの新映像配信サービス「Disney+」にて配信予定の『ローグ・ワン』前日譚ドラマ製作に、トニー・ギルロイが就任したことが明らかになった。ドラマのパイロット版(第1話)脚本、および一部エピソードの監督を務めるという。米Varietyが報じた。
トニー・ギルロイは、製作上のトラブルで混乱を極めた『ローグ・ワン』で、ギャレス・エドワーズ監督に代わって再撮影と再編集を務めた人物。言わば、『ローグ・ワン』の仕上げ人である。フィルモグラフィーには、マット・デイモン主演のサスペンス・アクション『ボーン』シリーズや、”揉み消し屋”の弁護士を描く『フィクサー』(2007)や、巨大な陰謀に巻き込まれていく新聞記者を描く『消されたヘッドライン』(2009)など、硬派な作品も多い。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』前日譚ドラマの主人公となるのは、反乱同盟軍の情報将校であるキャシアン・アンドー。映画では相棒のドロイドK-2SOとともに主人公ジン・アーソを迎え入れ、のちに「ローグ・ワン」を結成。帝国軍の新型超兵器デス・スターの設計図を奪取すべく、スカリフの戦いに身を投じた。
キャシアン役には『ローグ・ワン』のディエゴ・ルナが続投。時代は『ローグ・ワン』以前、反乱軍の形成期が描かれるという。『ローグ・ワン』において、キャシアンはスパイ行為や暗殺に幼いころから手を染めてきたことを示唆していた。若き日のキャシアンが、『ジェイソン・ボーン』ギルロイの手腕によっていかに描かれるかが注目だ。
一方で特筆すべきは、ギルロイは『スター・ウォーズ』への特別な感情を持ち合わせていないこと。J.J.エイブラムス然りライアン・ジョンソン然り、さらにギャレス・エドワーズだって、『スター・ウォーズ』の熱烈なファンであることを公言しており、その情熱は作品作りにも活かされた。ところがギルロイは『ローグ・ワン』再撮影の日々を振り返った際、「僕は今まで『スター・ウォーズ』に興味を持ったことがなかったから、畏敬の念みたいなものはありませんでした。恐くもありませんでした」との言葉を残しているのだ。
『ローグ・ワン』では、ギルロイが『スター・ウォーズ』を客観視することによって、映画を『スター・ウォーズ』の枠から脱却、戦争映画としての作風をもたらしていたと言える。適度な距離感を持ったこのスタンスが、この度のドラマ作りにどう影響するかが見ものだ。ともかく『ローグ・ワン』での仕事ぶりを、ルーカスフィルム/ディズニーに買われたからこその采配であることは間違いない。
なお先に報じられていたところでは、パイロット版の脚本には『ズートピア』(2016)で脚本&共同監督を、『モアナと伝説の海』(2017)で脚本を務めたジャレッド・ブッシュの名も挙がっていた。
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Source:Variety