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『トップガン マーヴェリック』監督、フォトショップしてまでマイルズ・テラーの起用を推していた ─「口ひげをつけた気がします」

(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

世界中で旋風を巻き起こしているスカイアクション『トップガン マーヴェリック』では、トップガンパイロットの次世代を担う訓練生として、グースの息子、ルースターが登場する。36年ぶりの続編で監督を務めた『オブリビオン』(2013)などのジョセフ・コシンスキーは、キーキャラクターであるルースターのキャストとしてマイルズ・テラーを、トム・クルーズに自ら推薦していたようだ。それもフォトショップで加工した写真を用意してまで

口ひげが特徴的なグースは、『トップガン』(1986)におけるマーヴェリックの相棒だったが、パイロットとしての訓練中の事故で帰らぬ人となってしまった。父親の意志を受け継ぎ、トップガンパイロットとなったルースターことブラッドリー・ブラッドショーは、マーヴェリックへの複雑な思いを抱きながらも、世界の危機を救う任務のため過酷な訓練に身を投じていく。

繊細な役どころを見事に演じ切ったマイルズは、メガホンをとったコシンスキーとは『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)にてすでにタッグを組んでいた。Vultureのインタビューにてコシンスキーは、「2017年5月のことで、『オンリー・ザ・ブレイブ』のポストプロダクションに入っていたんですが、そのときからマイルズ・テラーのことが頭に浮かんでいたんです」と説明している。このときはまだ、『トップガン マーヴェリック』は企画段階だったというが、そのころからコシンスキーはテラーの起用を検討していたようだ。

ふたりが初めて仕事を共にした映画『オンリー・ザ・ブレイブ』は、未曾有の巨大山火事に立ち向かった消防士たちを描いた実話映画。消防隊の指揮官であるエリック(ジョシュ・ブローリン)と、その隊員のひとりである元薬物中毒者のブレンダン(マイルズ・テラー)、このふたりの親子的かつ師弟的な関係性に惹かれたというコシンスキーは、ルースターのキャストとしてテラーをトム・クルーズに推薦したのだという。

「『オンリー・ザ・ブレイブ』でのマイルズもブロンドヘアだったので、トムに彼の写真を見せたんです。たしかフォトショップを使って彼に口ひげをつけた気がします。“この子と一緒に仕事をしたんだ。彼は本当に素晴らしかった”と、トムに伝えましたよ。」

そこから月日は流れ、2018年6月には、マイルズをはじめ、最終的にハングマンとしてキャスティングされたグレン・パウエル、そしてニコラス・ホルトがルースター役の候補にあがっていることが報じられた。いずれも当時から大きな存在感を発揮していただけに、誰が起用されても不思議ではない状況だったが、「オーディションのプロセスを経て、マイルズは自力で役を勝ち取りました」と、コシンスキーが明かした。

なお、THE RIVERのインタビューにてプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは、マイルズの起用について、「パリでトムと会ったときに、マイルズの写真を第1作でアンソニー・エドワーズが演じた当時のグースの写真と並べたんです」としながら、「これは似ているぞ」とトムが気に入ったことを明かしていた。もしかしたらこの写真こそが、コシンスキーがフォトショップで加工したものなのかもしれない。

ちなみにコシンスキーとマイルズは、『トップガン マーヴェリック』につづき、近未来ディストピアスリラー『スパイダーヘッド』でもタッグ。同作は、Netflixにて2022年6月17日(金)より独占配信開始となる。

『トップガン マーヴェリック』は公開中。

Source:Vulture

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。