『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』に『マトリックス』撮影のヘリコプターが写っていた ─ ロケ地モロかぶりという裏事情で

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』と『マトリックス レザレクションズ』が、妙な形でクロスオーバーしていた?
物語のネタバレではありませんが、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の内容に触れています。

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では、サンフランシスコの街を舞台に、ヴェノムが警察のヘリコプターから逃れつつ、コイトタワーと呼ばれる塔にたどり着くシーンがある。実はこのヘリコプター、同時期に同じ場所で撮影していた『マトリックス レザレクション』のものだったのだそうだ。
『ヴェノム』ロケーション・マネージャーのクリストファー・クシアクが米ScreenRantに語ったところによれば、ロケ地に予定していた場所の大部分で『マトリックス』が先に撮影を始めてしまっていたため、『ヴェノム』は『マトリックス』の周りで作業することを余儀なくされていたという。
クシアクは、「『マトリックス』がダウンタウンを押さえていたので、ドライブのショットがずいぶん取り除かれました」と語っているが、これはクレタス・キャサディに関連するシーンのことと思われる。「結局、駐車場の上にスタントを移動させました。使いたかったエリアが、『マトリックス』に取られていたからです。でも、もしも我々が先にそこを押さえていたら、おそらく別の方向に進んでいたことでしょう」。
撮影地の都合で展開の変更を強いられるとは気の毒にも思えるが、逆に彼らは『マトリックス』のものを拝借するという機転を利かせた。「あのヘリコプターは、実は『マトリックス』撮影用のものです」と、クシアクは認めている。「『マトリックス』が同時に撮影していたので、彼らの様子を一部カメラで捉えていたのです」。

『マトリックス レザレクションズ』の撮影は2020年2月に開始。一方の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のサンフランシスコ撮影も2020年2月以降に行われたものと見られており、確かにモロ被りしている。ヴェノムとネオが、撮影場所の取り合いをしていたという裏話は興味深い。
それにしても『ヴェノム』劇中、該当シーンでのヘリコプターはあまりにも大胆にスクリーンに登場している。あれが『マトリックス』撮影中の様子を撮ったものだとはにわかに信じがたいほどだ。なお、『マトリックス』の予告編には、確かにヘリコプターが登場している。
ちなみに『ヴェノム』の撮影では、監督のアンディ・サーキスが休日に家族と出掛けたスキー旅行で腰を骨折、製作期間の後半は車いすに乗ってやり抜いたという苦労エピソードもある。
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Source:ScreenRant