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『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』あらすじが米公開、ティ・チャラの設定が判明 ─ 「チャドウィックへの愛情と情熱を注ぎ込んだ」と監督

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
©Marvel Studios 2022

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のシノプシス(あらすじ)が米国で公開された。

本作はMCU屈指のヒット作となった『ブラックパンサー』(2018)の続編。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)を経て、当初はブラックパンサー/ティ・チャラの活躍を描く予定だったが、演じるチャドウィック・ボーズマンが2020年8月に逝去。マーベル・スタジオは代役を起用しないこと、デジタル技術での復元を行わないことを決定し、続編の脚本を書き直して製作にあたった。今回のあらすじでは、本作におけるティ・チャラの設定が明らかになっている。

「国王ティ・チャラの死後、女王ラモンダやシュリ、エムバク、オコエ、そして親衛隊ドーラ・ミラージュの面々は、超大国の介入から自国を守るべく戦うことになる。ワカンダの人々が自らの新たな章を受け入れる中、ヒーローたちは“ウォー・ドッグ”のナキアとエヴェレット・ロスの助けを借りながら団結し、ワカンダ王国の新たな道を切り開かねばならない。」

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ここに示唆されているのは、前作『ブラックパンサー』から本作に至るまでの変化だ。ティ・チャラはなんらかの理由によって逝去した設定になっているが、「超大国の介入」という言葉からは、ティ・チャラが諸外国と“橋を架けた”はずの外交が、国王亡き後に悪い方向へ転じたことがうかがえる。予告編にはワカンダのものと思しき船舶が襲撃される場面や、ワカンダの地に炎が上がる様子も映し出されており、事態はきわめてシリアスだ。

キーパーソンのひとりは、「ナルコス:メキシコ編」(2018-2021)のテノッチ・ウエルタが演じるネイモアである。コミックでは海底王国アトランティスの王という設定だが、今回のあらすじでも「隠された海底国家の王」と説明されており、大幅な設定の変更はないものとみられる。ネイモアが本作のヴィランという説も有力だが、超大国との関係に一同が苦慮する中、ワカンダと“海底国家”の関係はいかに。

ライアン・クーグラー、チャドウィック・ボーズマンに本作を捧ぐ

監督・脚本のライアン・クーグラーは本作をチャドウィックに捧げる意志を明かしており、2022年7月23日(米国時間)のサンディエゴ・コミコンでは「チャドウィックへの愛情と情熱をこの映画に注ぎ込みました」と語っている。「アクションとユーモアたっぷりのジェットコースターです。誰も行ったことのない、けれどもMCUの片隅にある、ワカンダの新たな場所へと向かいます」。

プレゼンテーションの冒頭では、前作の音楽に参加したBAABA MAALとMassamba Diopらによるパフォーマンスが行われ、その後にクーグラー監督が登場。前作の公開前、2017年のサンディエゴ・コミコンにチャドウィックと登場した際のエピソードをこう語った。

「彼(チャドウィック)の手は本当に大きくて、それがスーツのよく似合う理由のひとつでした。彼は本当に、本当に力が強かった。(前作の)映像を上映した時、彼が興奮して、僕の肩をずっと掴んでいたんですよ。だから終わった後、僕は腕が上がらなかった。あの日はずっと彼の手の感触を感じていました。今この場所で、みなさんと一緒に音楽を聴きながらそのことを考えていたんです。確かに言えるのは、今も彼の手が触れているのを感じるということ。実際にチャドと一緒にいることはできませんが、彼の魂と情熱、知性、誇り、そして業界に与えた影響は、これからも永遠に感じられることでしょう。」

また、ティ・チャラの妹シュリ役を演じるレティーシャ・ライトも「私たちは大きく成長しました。この映画をみなさんに、また偉大なる兄に捧げられることを光栄に思います」と述べた。

本作にはレティーシャのほか、ナキア役のルピタ・ニョンゴ、オコエ役のダナイ・グリラ、エムバク役のウィンストン・デューク、アヨ役のフローレンス・カサンバ、 エヴェレット・ロス役のマーティン・フリーマン、ラモンダ役のアンジェラ・バセットが前作から続投。監督・脚本のライアン・クーグラー、共同脚本のジョー・ロバート・コール、音楽のルドウィグ・ゴランソンも復帰した。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
©Marvel Studios 2022

映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は2022年11月11日より全国公開

Sources: Disney, The Hollywood Reporter, People, Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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