デンゼル・ワシントン、ウィル・スミスのアカデミー賞騒動に「誰を責められるのか」 ─ 授賞式で助言、「唯一の解決策は祈りだった」
2022年3月27日(現地時間)第94回アカデミー賞授賞式では、ウィル・スミスがクリス・ロックによるジョークに激怒し、その場で彼に平手打ちをする一幕があった。主演男優賞候補として式典に出席していたデンゼル・ワシントンは、そのときスミスに助言を与えていたのだ。この度、デンゼル本人が騒動に言及し、彼のために祈っていたことを明かしている。
この“ビンタ事件”後、主演男優賞に選ばれたウィルはスピーチで、デンゼルより「最高の時こそ気を付けろ。悪魔はそういう時にやってくる」と助言を受けたと語っていた。4月2日(現地時間)、作家で司教のT.D.ジェイクスによるリーダーシップサミットにてデンゼルは、ウィルに言った助言について以下のように説明している。これはどうやらある格言に基づくものだったようだ。
「“悪魔に無視されているとき、自分が何か間違ったことをしていると気付く”というような格言があるんです。悪魔は“放っておけばいい。彼はお気に入りだ”と思うでしょう。これとは逆に、悪魔の方からやってきた場合は、おそらくあなたが何か正しいことをしているときです。どんな理由であれ、あの夜、悪魔はあの状況を手に収めたわけですよ」。
デンゼルによると、劇作家などで知られるタイラー・ペリーもウィルのそばにいたのだという。「幸いなことに、そこにはたくさんの人がいました。私だけではありません。タイラー・ペリーは一緒に彼のところにすぐさま駆けつけてくれました。それで祈りを捧げたんです」。そこで交わした言葉については「言いたくありません」としながらも、「私たちは誰を責めればいいのでしょうか?あの出来事の全てを知っているわけではありませんが、唯一の解決策は祈りだったと私は思っています」と持論を展開している。
なおこの騒動を経て、ウィルは謝罪文を公開し、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーから退会することを発表した。さらには、主演の新作映画『Fast and Loose(原題)』の製作が一時中断されることも伝えられている。
▼アカデミー賞の記事
『オッペンハイマー』ノーラン監督、「若者は核兵器に関心がない」と10代の息子に言われ ─ オスカー受賞後インタビューで語る 「絶望がアンサーとは考えない」 アカデミー賞作品賞の発表方法、アル・パチーノが「私の決断ではない」声明を発表 ─ 演出側も認める 式が長引いてしまうことを懸念 第96回アカデミー賞、なぜプレゼンターが5名に増えたのか? 「ファブ・ファイブ」形式 スコセッシがアカデミー賞で「I’m Just Ken」ライブを鑑賞する姿が可愛いと話題に たのしそう アカデミー賞授賞式、ジョン・シナ全裸の舞台裏 ─ 演出陣もヒヤヒヤ、「彼がカードを落としてしまったらどうするんだ?」 「苦情の可能性もありました」
Source: Variety