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謎深ホラー『ウェポンズ』全米大ヒットで映画ファン話題 ─ 「ストリーミングは結局ぜんぶ同じ、そこにホラーでメチャクチャにしてくれる人が現れた」

https://www.youtube.com/watch?v=QKHySfXqN0I

謎に包まれたホラー映画『ウェポンズ(原題)』がアメリカで熱狂的な話題を巻き起こしている。

本作は2025年8月8日に米国で公開されるや、週末3日間でオープニング興行収入4,250万ドルを記録し、週末ランキングのNo.1に輝いた。海外興収は2,750万ドルで、現時点での世界累計興収は7,000万ドル。製作費は3,800万ドルなので、異例のスマッシュヒットである。

午前2時17分、とあるクラスの生徒全員が闇に消えた。そして、誰ひとり戻ってこなかった──。

担任教師ジャスティン・ガンディには、謎の失踪事件の原因がまったくわからない。なぜ、自分のクラスだけ生徒が消えてしまったのか。保護者たちはジャスティンに問題があると考え、激しく彼女を責める。息子マシューがいなくなった父親アーチャーもそのひとりだった。集団失踪の背後にいるのは何者か、そして何が起きているのか?

出演者は、担任のジャスティン役に『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』でシルバー・サーファーを演じたジュリア・ガーナー、父親アーチャー役に『デューン』『アベンジャーズ』シリーズのジョシュ・ブローリンのほか、『オッペンハイマー』(2023)のオールデン・エアエンライク、「ユーフォリア/EUPHORIA」(2019-)のオースティン・エイブラムス、『ドクター・ストレンジ』シリーズのベネディクト・ウォンら。

監督・脚本は『バーバリアン』(2022年)のザック・クレッガー。長編映画2本を成功に導いた今、次回作として『バイオハザード』リブート版を控える、名実ともに今後のホラー界を牽引する才能だ。

Colliderのインタビューにて、ブローリンは『バーバリアン』を「なぜかはわからないけれど大好きな映画だった」と語り、クレッガー監督の才能を激賞した。

「今は誰もが最高の映画監督を探していて、良い監督が新たに登場することを期待しています。コンテンツがたくさんある時代ですが、ストリーミングサービスで何かを観ていると、“くそ、なんでこんなにつまらないんだ?”と思う。次の作品に移っても、結局どれも同じ。そこに、ホラーというジャンルに挑み、メチャクチャにして、とんでもなくおかしなことをする人が現れた。ユーモラスで、観る人を混乱させ、最後には心を動かすんです。」

『ウェポンズ』は米Rotten Tomatoesにて批評家スコア95%・観客スコア87%という高評価を獲得。これは、ホラー映画史上最も高い評価を得たライアン・クーグラー監督作『罪人たち』にも迫る成績で、ジョーダン・ピール監督『ゲット・アウト』(2017)などを思い出させるものだ。

映画『ウェポンズ(原題)』の日本公開は未定。劇場公開の実現に期待したい。

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Source: Box Office Mojo, Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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