ハルク/ブルース・バナー、『キャプテン・アメリカ:BNW』登場が検討されていた

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)においても稀に見るロングスパンのリンクをそなえた作品となった。物語は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)や「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)だけでなく、『インクレディブル・ハルク』(2008)からもつながっている。
再登場するのはアメリカ大統領となったサディアス・ロス(故ウィリアム・ハートからハリソン・フォードが引き継いだ)をはじめ、娘のベティ・ロス(リブ・タイラー)、サミュエル・スターンズ(ティム・ブレイク・ネルソン)の3人。しかし、そこにハルク/ブルース・バナーの姿はない。

なぜ、本作にブルースは登場しなかったのか? 監督・脚本のジュリアス・オナーは、米The Playlistにてその意図を語っている。実際のところ、本作にブルースを登場させるアイデアは「確かに話し合われていた」というのだ。
「これはサム(・ウィルソン)の物語です。サムにとっては、キャプテン・アメリカとして映画で初めて冒険する作品です。だから、サムが自分自身のスーパーパワーで困難に打ち勝つところを描きたかった。ブルース・バナーと素晴らしいマーク・ラファロを起用していたらエキサイティングだったと思いますが、サムから焦点がずれてしまいます。究極的にはサムの映画にしたかったんですよ。」

すなわち、本作に必要なのはキャプテン・アメリカ/サム・ウィルソンの新たな物語に欠かせないキャラクターであって、かねて豊富な活躍を誇るハルク/ブルース・バナーはそこに含まれていなかったのだろう。「最終的に、物語がここに落ち着いてよかったと思います」とオナー監督は言い切った。
確かに、もしも本作の物語にバナーが関わった場合、ストーリーはさらに複雑なものとなっていただろう。そもそもバナー役の俳優も『インクレディブル・ハルク』のエドワード・ノートンからマーク・ラファロに変更されているから、バナーとロスが2人とも別人の顔に変わった場合、リブ・タイラー&ティム・ブレイク・ネルソンの続投にむしろ違和感が出ていたかもしれない。
ところで「シー・ハルク:ザ・アトーニー」(2022)のあと、バナーはいったいどこで何をしているのだろう?
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Source: The Playlist