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【ネタバレ】『ワンダーウーマン 1984』ロサンゼルスオリンピックから紐解く ─ ガル・ガドットも涙を浮かべる場面とは

ワンダーウーマン 1984
(c) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (c) DC Comics

ガル・ガドット主演最新作、DC映画『ワンダーウーマン 1984』では、前作『ワンダーウーマン』(2017)から半世紀以上が経った世界を舞台に、ワンダーウーマン/ダイアナが崩壊寸前の世界を救う物語が展開される。本記事では、劇中に登場するアマゾン・オリンピックと、1984年に現実世界で開催されたロサンゼルスオリンピックを引き合いに物語のテーマを紐解いていく。

この記事には、『ワンダーウーマン 1984』のネタバレが含まれています。

ロサンゼルスオリンピックとアマゾン・オリンピック

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現実世界の1984年7月、1932年以来2度目となるロサンゼルスオリンピックに世界中が熱狂していた。会場はロサンゼルス・メモリアル・コロシアム。開会式では、宇宙飛行士が噴射装置を使って会場に降り立つという演出があり、これには世界中が度肝を抜かれたという。また、カール・ルイスが100メートル、200メートル、400メートルリレー、走り幅跳びに出場して、金メダルを全ての種目で獲得するという偉業を成し遂げたことでも知られている。

この大会の最大の特徴としては、税金を全く使わず、既存の設備を再利用して開催されたことだ。開催費用は放映権や協賛金、入場料収入、グッズの売上などから集められたという。ロサンゼルスオリンピック以前までは、施設の建設費や環境整備などの莫大な費用から赤字が続いていたが、この大会は最終的に黒字で有終の美を飾ることに成功。今にも続く商業五輪の原点でもあるわけだ。

1984年を舞台とする『ワンダーウーマン 1984』にも、ロサンゼルスオリンピックを彷彿とさせる場面が劇中で登場する。本作の冒頭では、アマゾン族が住む島、セミッシラにてアマゾン戦士たちが身体能力を競い合う過酷な大会、“アマゾン・オリンピック”が開催されていた。この大会には幼少期のダイアナもまた、最強の戦士である母親や叔母に自分の実力を証明するため出場。ダイアナは、年齢的にも体格的にも上の出場選手たちと互角に渡り合う程の身体能力と度胸を見せつけていくが、反則により失格となってしまう。ダイアナはその結果を受け入れられず、その場で泣き崩れてしまうのだった。

当たり前のことではあるが、オリンピックもアマゾン・オリンピックも反則は許されない。そもそも、オリンピックというのは「人間育成と世界平和を究極の目的」としている祭典。つまり、勝ち負けだけが全てではないということだ。ワンダーウーマンとして成長した彼女は世界平和を象徴とするような存在であり、これはまさしく大会での教訓が反映されているとも言えるだろう。圧倒的な身体能力を身につけるだけでは、最強の戦士にはなれないとも言うべきか。

ダイアナは反則してしまうが、それでも大会に勇敢に挑む姿には感動する人もいるだろう。実際に、ガル・ガドットも「この部分を見る度に涙を流してしまいます」と過去に語っていた

「私が信じていることの大きな要素の一つは、自分の目で実際に確かめた後でないと、誰かになりたいと夢見ることすら難しいということです。少年たちは幸運なことに、映画の歴史が始まって以来、男性が主人公であり、強者であり、英雄であることを経験することが出来ますよね。

ただ、女性の場合は同じような描かれ方はされてきませんでした。これは非常に重要なことだと思うのです。私は母親であり娘が二人いるので、自分たちが何者になれるのか、その可能性を見せてあげることが本当に重要なわけですよ。それは必ずしも抜群の運動神経や、身体的にも強くあるべきという意味ではありません。ただ、誰でも強くなれると伝えたいのです。」

アマゾン・オリンピックは、圧倒的な能力を誇らずとも、人は強くなれることを改めて思わせてくれる場面ということだ。もう一度観る機会があれば、そのことも踏まえながら鑑賞してみよう。

DC映画『ワンダーウーマン 1984』は、2020年12月18日(金)より全国公開中。

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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