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『007』プロデューサー、ドラマ化の可能性を否定「映画だけを作っていきます」 ─ 米Amazon買収を受けて

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
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映画『007』シリーズのプロデューサーを務めるバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンが、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもって6代目ジェームズ・ボンド役を卒業するダニエル・クレイグ以降のシリーズも“映画”で継続していくことを明言した。

『007』は1962年の第1作『007 ドクター・ノオ』を皮切りに、60年間続いてきた長寿シリーズ。6人のジェームズ・ボンドによって計24作が作られてきた。2021年5月、そんな『007』の伝統を変えうるイベントが起きた。製作を担当してきた米MGMが米Amazonによって買収されたのだ。『ノー・タイム・トゥ・ダイ』以降はストリーミング大手Amazon Primeを擁する同社の出資で製作されることになり、これに伴ってドラマ化の可能性も各所で議論されてきた。

そんな中、英Total Filmが、今後の『007』にドラマ化の選択肢があるのかをブロッコリとウィルソンに投げかけた。すると、「私たちは映画を作っていきます」との答えが返ってきたという。ふたりは「映画館のために映画を作っていくんです。それが私たちの使命です。そういった(ドラマ化の)要求には60年間抵抗してきました」と語り、劇場公開に固い意志を見せた。

買収発表後にも、ブロッコリとウィルソンは「世界中の映画館の観客のため、ジェームズ・ボンド映画を作り続けていくことに尽力してまいります」とのコメントを出し、劇場公開の継続を強調していた。もっとも、Amazon側も絶大な人気を誇るタイトルを手中に収めたからには、映画以外の形式でのフランチャイズ展開を検討しているはずだ。これに関連して、『007 スカイフォール』(2012)『007 スペクター』(2015)の脚本家ジョン・ローガンが、Amazonが『007』シリーズの製作に介入することに危機感を示したコラムを執筆し、大きな話題を呼んでいたばかりだった。

ドラマ化の可能性をひとまず否定したブロッコリ&ウィルソンは、当面はダニエル・クレイグの最終作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に精を入れることになるようだ。ブロッコリは「この映画が公開されるまでは、将来について考えるのは難しいです」と話している。

「とにかく今は本作とダニエルを讃えたいんです。それから物事が落ち着いた後に、外観を眺めて未来に何があるのかに目を向けていくのです。皮肉にもこの1年半で1つ学んだのが、未来に何が起こるかは分からないということなんですけどね。とりあえず今はじっと座って、考えるだけです。」

映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、2021年10月1日(金)より全国公開。

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Source: GamesRader+

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。