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MCU版『ブレイド』、ウェズリー・スナイプス版3部作に敬意 ─ 監督が現在の構想明かす

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版『ブレイド(原題:Blade)』は、今もなお愛される、ウェズリー・スナイプス主演『ブレイド』3部作に敬意を払った作品になるようだ。監督のバッサム・ターリクが、現在の構想を米IndieWireにて語った。

人間と吸血鬼のハーフである、黒人ヴァンパイア・ハンターの活躍を描いた『ブレイド』3部作は1998~2002年に製作され、高い人気を獲得。MCU版は20年越しの再実写映画化となり、主演をマハーシャラ・アリ、脚本を「ウォッチメン」(2019-)のステイシー・オセイ=クフォーが務める。ターリク監督は以前のコメントに続き、映画化にあたっては「ブレイドに正史が存在しないのが面白いところ」だと語った。

「確立されているのは、ブレイドがデイウォーカー(人間とのハーフであるがゆえ、吸血鬼だが太陽の下を歩けることを指す)であるということ。それから、(ブレイドの)すべてを始めたウェズリー・スナイプスの仕事は否定できません。僕たちがいるスーパーヒーロー・ワールドは、一人の黒人男性が作ったもの。それは事実です。そこで今回は、マハーシャラ・アリやステイシー・オセイ=クフォーという、黒人のすさまじい才能とご一緒できる。本当に光栄です。作品を構築しながら、話を聞いて学べることが本当にうれしいんです。」

監督の発言からうかがえるのは、MCU版『ブレイド』がスナイプス版の影響を活かした作品になるであろうことだ。おそらく世界観はMCU独自のものとみられるが、マルチバースの存在が深く関わるMCUの現状を鑑みれば、スナイプス版を“別バース”として取り込むことさえありうる。以前、スナイプスはMCU版に「関与していない」と述べたが、監督は「マーベルは思い切った動きをみせる」とも予告しているだけに可能性は未知数だ。正確なところは今後の発表を待つほかないだろう。

ちなみにターリク監督だけでなく、主演のアリもスナイプス版『ブレイド』には敬意を表している。アリは自らマーベル・スタジオに『ブレイド』の企画を持ち込んだことで知られるが、そのきっかけはスナイプス版の存在にもあったと認めていたのだ。「(スナイプス版が)いかに現在のコミック映画の先がけとなっていたか。それで、あの役柄を引き継ぎたい、挑戦したいと提案しました」。

映画『ブレイド』は2022年7月に撮影開始予定。公開時期は2023~2024年とみられる。

Source: IndieWire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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