【ネタバレ】『ブラック・ウィドウ』却下された別案の存在、「家族」がテーマになった理由

この記事には、『ブラック・ウィドウ』のネタバレが含まれています。

本作は、『アイアンマン2』(2010)からMCUに登場し続けてきたナターシャ/ブラック・ウィドウ初の単独映画。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で仲間のために命を落としたナターシャが、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)後に直面していた過去が明かされる。
本作では、ナターシャが偽装家族という形で幼少期を過ごしていたことが判明した。突然の一家解散から20年、父アレクセイ/レッド・ガーディアン、母メリーナ、妹エレーナと久々に再会したナターシャは、偽りとはいえ家族の存在を再び感じることができた。こうしたことからも、本作の主題は“家族”である。
もっとも、スカーレットは米MTV Newsにて「ただこの映画では描かれなかったというだけで、進行の途中では、いくつかの別バージョンを作る可能性もありました」と語っている。同時点では、“家族”という主題が絶対というわけでもなかったようだ。
「10年という期間から引き出すものを考えるにあたって、常にこれといった同じ考えを持ってはいませんでした。この映画は、いろいろな試行の連続でしたね。そもそも、必ずしも私たちが伝えなければいけなかった物語というわけではなかったので、最初は違うアイデアが出てきたんです。これ以上は望まないというようなとても満足のいくバージョンもありましたね。」
こう語るスカーレットによれば、“家族”というテーマを覆すようなアイデアもあったという。「エレーナとナターシャが敵同士で、エレーナが彼女を失脚させようとするというような、スパイの諜報活動みたいな案もありました」。このアイデアを聞いたスカーレットは「“これだと私は復帰できないかな”と思った」というが、時には自ら提案したアイデアを退けられてしまうこともあったのだとか。
「私が作っていた他の案もあったんです。すごく経験に基づいたもので、奇抜でしたね。ケヴィン・ファイギは“これだと厳しそうだな”って感じでした(笑)。風変わりではありましたが、私は気に入っていました。」
MCUで10年分の歴史を持つナターシャだから、その分アイデアも多く出されたようだが、収拾をつけたのはケヴィン・ファイギだった。スカーレットは「ケヴィンが(映画を)家族についての物語にしたがったんです」と話す。「ある朝に目覚めた時に思い付いたのか、とにかく彼のアイデアでした」。
『ブラック・ウィドウ』では、ナターシャにとって“家族”という存在がどれほど重要なのかが如実に描かれている。そもそも、『シビル・ウォー』でもうひとつの家族を失ってしまった後のナターシャだ。本作で家族の温かみを感じていなかったら、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でアベンジャーズの元に戻っていなかったかもしれない。
スカーレット自身、ファイギのアイデアには「頭を整理するのに時間はかかった」というが、納得する決め手となったのが、それまでのストーリーを基に築かれた10年という時間だったようだ。「ほかのタイミングで作っていたら、完成したものにはたどり着かなかったでしょう。この10年で明かされたことを知らずに、ああいった全てを掘り下げていく方法は見つからなかったと思います」。
『ブラック・ウィドウ』は2021年7月8日(木)映画館 & 7月9日(金)ディズニープラス プレミア アクセス公開。※プレミア アクセスは追加支払いが必要です。
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Source: MTV News