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フィル・コールソン役俳優、「エージェント・オブ・シールド」は現在もMCU正史と信じる ─ ケヴィン・ファイギに絶大なる信頼

エージェント・オブ・シールド
© 2016 MARVEL

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」(2021)は、同じくMCUのドラマ作品「エージェント・オブ・シールド」(2013-2020)との間に、とある謎を生むこととなった。この謎はファンの間で議論を呼び、もしや「エージェント・オブ・シールド」がMCUの正史から外れるのではないかとさえ噂されたのである。

もっとも、『アベンジャーズ』(2012)などMCUの映画作品に登場し、「エージェント・オブ・シールド」では主演を務めたフィル・コールソン役のクラーク・グレッグは、この説にはいささか否定的なようだ。背景には、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギに対する信頼があった。

この記事には、ドラマ「ワンダヴィジョン」最終話のネタバレが含まれています。

ワンダヴィジョン
『ワンダヴィジョン』 ディズニープラスで配信中 (c) 2021 Marvel

クラーク・グレッグ、MCUへの信頼

「ワンダヴィジョン」と「エージェント・オブ・シールド」の間で起きた謎とは、2種類のダークホールドであった。「ワンダヴィジョン」ではワンダ・マキシモフの隣人に化けていた魔女アガサ・ハークネスが、“禁断の書”たるダークホールドを所持し、スカーレット・ウィッチの存在に言及していたが、「エージェント・オブ・シールド」には、これとまったく異なるデザインのダークホールドが登場したのである(詳しくはこちらの記事にて)。

ポッドキャスト「Marvel Movie Minute」に登場したクラークは、「『ワンダヴィジョン』で起きたことが原因で、『エージェント・オブ・シールド』などが正史から外されたと思った方々がいることは知っています」と述べた。しかし、クラーク自身はこの説には懐疑的な姿勢だ。

「ケヴィン・ファイギはファンに対して粋な人。マーベルが特別なことをやってこられたのは、ファンを大切にすることが最優先だったからだと思います。[中略]ある時、“『エージェント・オブ・シールド』は大切な作品ではなくなるのではないか?”と聞かれた時に、ファイギが“あなたは番組のファン、あるいはNetflix作品のファンの情熱と力を見くびっているように思う”と答えたのを読みました。僕も彼らのことは決して見くびらないし、キャラクターの可能性も過小評価しません。」

クラークは「エージェント・オブ・シールド」の完結後、「ワンダヴィジョン」と同じくディズニープラスで配信中の「ホワット・イフ…?」第3話に声優として出演した。今では、映画&ドラマでコールソンを演じたことを「素晴らしい時間でした。本当に楽しかった」と回顧しつつも、「(俳優として)何も望むことはありません。“彼はいつ出てくるのか?”なんて話題にされるのはすごくうれしいけれど」と述べ、今後の再登場については言及していない。基本的には、あくまでも一人の観客・視聴者としてMCUを楽しんでいるようだ。

そして、どうやらクラークが筋金入りのMCUファンであることは確からしい。なにしろ彼は、「キャラクターの可能性を過小評価しない」と口にした後、「僕はチャーリー・コックス(デアデビル役)を観たいし、愛されている番組のキャラクターを観たい。できるかぎりの全てがクロスオーバーするところを観たいんですよ。それがマーベルファンの望みだと思うから」と続けているのである。

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Sources: Comicbook.com, Marvel Movie Minute

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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