「デアデビル:ボーン・アゲイン」予告編、MCUと繋がる小ネタ ─ アベンジャーズ、アントマンの存在?ルーク・ケイジ登場の伏線も

マーベル・スタジオ異色の新ドラマ、「デアデビル:ボーン・アゲイン」の予告編が初めて公開されると、かつてNetflixで展開された全3シーズンのドラマ「デアデビル」のハードな作風をしっかりと引き継いだような内容に、ファンはファンは色めき立っている。ニューヨークの裏社会を舞台にダークな戦いを描き、唯一無二の世界観を誇ったデアデビルだが、この「ボーン・アゲイン」ではマーベル・シネマティック・ユニバースに正式に属することを改めて実感させる小ネタが、非常にさりげなく散りばめられている。
映像の0:28、ニューヨーク名所のタイムズスクエアで人々が新年を祝うカットに注目だ。一帯に広がるデジタルサイネージ看板には、ニューヨーク市長となったウィルソン・フィスクの姿に加えて、いくつかの企業広告が掲出されている。

最も目につくのは、左側に見られるブロードウェイ・ミュージカル『ロジャース・ザ・ミュージカル』のものだろう。『ロジャース・ザ・ミュージカル』はドラマ「ホークアイ」に登場した架空のミュージカルで、アベンジャーズに加わるキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースの戦いと半生を歌やパフォーマンスで再現するというもの。現実世界でも、米ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのアトラクションショーとして舞台化されたこともある。
その奥に見える黄緑色の広告は、 ブラジル発のガラナ・ソーダ、ピンゴ・ドーセのものだ。この架空のドリンクは、『インクレディブル・ハルク』(2008)でブルース・バナーが働いてきた工場で生産されていたもので、ガンマ線を照射されたバナーの血液がこの瓶のひとつに混入するという事態が発生。カメオ登場するスタン・リーも愛飲しているという描写もあった。『アントマン』(2015)劇中でもこのドリンクのポスターが登場したほか、『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)でも虚無の世界に落とされて横たわるデッドプールの隣に空き瓶が転がっている。
そして左上には、デアデビルと共闘も果たした「ルーク・ケイジ」で主人公が経営するナイトクラブ「ハーレム・パラダイス」の広告が掲出されており、引用元不明のコメントとして次のように読める。「ハーレム・パラダイスは、ヒップホップ、ファンク、ジャズとロックンロールが全て母船に戻ってくる場所だ。みんな、パーティーだぜ」。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」は、Netflixで展開された通称ディフェンダーズ・サーガの実質的な続編であり、「デアデビル」の主要キャラクターに加えてパニッシャーも復帰。一方、ルーク・ケイジら別のキャラクターたちの合流についてはまだ明らかになっていない。ハーレム・パラダイスは、彼らの再登場への伏線と見ても良いのだろうか?
視線を右側に移すと、Happy New Yearのメッセージ広告と共に読めるのは「Pym van Dyne」の企業ロゴ。これは、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023)内で言及された、ワスプ/ホープ・ヴァン・ダインが運営する財団で、ピム粒子を平和活用することを目的とするものだ。
なお、『ロジャース・ザ・ミュージカル』が登場したドラマ「ホークアイ」の劇中設定は2024年クリスマスで、ウィルソン・フィスクがニューヨーク市長選に出馬した「エコー」の物語はその5ヶ月後、つまり2025年5月頃という設定。つまりこの年越しの場面は、2025年から2026年にかけてのものと見られる。
さらに映像の後半では、ドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」で着用された黄色のカウルに加え、原作コミックの「シャドウランド」版を踏襲したようなブラックのカウル、さらにシルバーのカウルまで確認できる。
もともとNetflixの「デアデビル」全3シーズンもマーベル・シネマティック・ユニバースに属する物語であったが、製作スタジオが異なっていた事情のため、クロスオーバー演出はかなり控え目だった。その後、キャラクターの権利がマーベル・スタジオに戻ったことで、デアデビルやキングピンもMCU作品内で積極的に取り上げられるようになっている。キャプテン・アメリカやアントマンに関連する小ネタが忍ばされた今回の予告編は、デアデビルや仲間たちがより深くMCUに加わっていく将来を示唆していると言えるだろう。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」本編でも、MCU他作品に繋がる小ネタがさらに登場するかも……しれないが、それよりも作品のファンは、かつてのシリーズのように血生臭いデアデビルの戦いが再び見られるということに興奮している印象だ。「デアデビル:ボーン・アゲイン」は、2025年3月5日、ディズニープラスにて独占配信。
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