『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督、記録的な興収成績に「ガッカリする」その理由とは

飛ぶチタウリを落とす勢いの快進撃。映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、世界最速公開からわずか9日で世界興行収入ランキングの歴代5位に食い込んだ。ようやく2度目の週末を終えれば、世界興収20億ドルの突破も充分に見込まれている。前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の20億4,835万ドル超えに早くも王手をかけ、スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)や『タイタニック』(1997)超えも十分有り得る。『アバター』(2009)の驚異的な記録27億8,796億ドル超えも視野に入ってきた。
日毎に規格外の記録破りが聞こえてくる『アベンジャーズ/エンドゲーム』だが、本作監督のアンソニー・ルッソは意外なことに「正直言いますと、映画(の興行収入成績)がこれほどうまく行ってしまうと、ガッカリしてしまうんですよ」という。これは嫌味でもなんでもない。「だって、興行収入が文字通り話題をさらってしまうじゃないですか。これって、物語として面白いところではないんですよ。」
もちろん映画というビジネスにおいて、同じく監督のジョー・ルッソは「成績がどうだったか、記録を破ったか、前作を超えたのか」という観測は「映画自体にとってはすごく重要」で、「世界記録を打ち破って欲しい」と願っていると認めている。ただし、その理由は「それがそういう物語だから」。つまり彼らは、『アベンジャーズ』映画が世界中で数々の記録を打ち破っていく過程すら、ひとつの物語として客観視しているということだろう。
ルッソ監督らの考えによれば、映画の全てを興行収入成績だけで推し量るのは本質的ではない。「昨年の『インフィニティ・ウォー』が作った国内興行収入成績を超えてくれと願うと、もしも超えられなかった時には(映画が)失敗したという人がいる。こういう要求が出てくるのがおかしいんですよ」と訴えるジョー・ルッソ監督からは、映画そのものの物語について夢中になって欲しいという、生粋のストーリーテラーとしての切な願いが伝わってくる。
とはいえ、本作がどこまでに記録を打ち立てるか、楽しみに観測したいところだ。映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中。
▼ 『アベンジャーズ/エンドゲーム』の記事
『アベンジャーズ/エンドゲーム』サノスの手下プロキシマ・ミッドナイトの不在、ギャラ事情が理由だった ─ マーベルに交渉断られ ハリウッドの残酷な話です アントマン、サノスのケツ穴戦法はドクター・ドゥームに通用するか? ─ マジ回答のポール・ラッドにジェナ・オルテガも困惑 「素晴らしい質問でございます」 新アベンジャーズ映画は「新たなる始まり」とルッソ監督 ─ 「『エンドゲーム』では終わりを描いた、今度は始まりの物語だ」 何が始まるんです? クリス・エヴァンス、『アベンジャーズ:ドゥームズデイ』出演報道を否定「めでたく引退しました」 どっちなんだ…… 『アベンジャーズ/エンドゲーム』アッセンブルシーンの裏でルッソ監督が戦っていた ─ 「当初はカメラがスティーブ・ロジャースを周回していた」 何ヶ月も議論したそう
※2019年5月6日 9時
『アバター』興行収入成績数値に誤記がございました。お詫びして訂正致します。
Source:CBR,Cinemablend