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『エターナルズ』多様性に富んだキャスティングは「押し付けられていない」 ─ クロエ・ジャオ監督のこだわり、出演者が明かす

エターナルズ

これまで多様性の実現を掲げてきたマーベル・スタジオが手がけるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画『エターナルズ』では、その意向通りに多様性に富んだ役者陣が出揃った。公開された予告編で横並びになったエターナルズのメンバー10人を見ても、人種的多様性や男女平等が意識されているように見える。

捉え方によってはバランスが良すぎるという意見も挙がってきそうな本作でのキャスティングは、マーベル・スタジオ側の意向に従って行われたものではなく、あくまでメガホンを取るクロエ・ジャオ監督が、本作の物語に沿うよう一人ひとり見極めて選んだのだという。このキャスティングの流れを、本作に出演するサルマ・ハエックは「押し付けられたものではない」と言い表している。

アジア系の女性としては初めてアカデミー賞監督賞受賞の快挙を成し遂げたジャオ監督が手がけるということで、『エターナルズ』への期待は一層高まっている。米Varietyのインタビューに登場したジャオ監督は、多様性の中でも「年齢」に着目した持論を展開。「ハリウッドにおけるエージズム(年齢による差別)はとても懸念されている問題で、アーティストとして立ち向かわなければいけません」と語る。また、ジャオ監督は「年を取ることは、祝福されるべき人生の美点です」と述べ、インタビューに同席したハエックについて「サルマを“エターナルズ・ファミリー”を引っ張っていく方として迎えられたことはすごく光栄です」とも話している。

「(プロデューサーの)ネイト・ムーアが、(脚本の)カズ・フィルポとライアン・フィルポと共に執筆したトリートメントを初めて私に見せてくれた時、彼らが組み込んだキャラクターの年齢の多様性に感心しました。『エターナルズ』でワクワクさせられたことはそのようなこと(多様性)でした。」

確かにエターナルズでは、例えばアベンジャーズと比較してもメンバーの年齢層や人種の幅は広く、13歳のアメリカ人子役リア・マクヒューや韓国系のマ・ドンソク、パキスタン系のクメイル・ナンジアニなど、10代前半から50代まで、世界各国からのキャストが集められた。それでは、54歳とメンバーの中では最年長であるハエック自身は、多様性に富んだ本作でのキャスティングをどう考えているのか。多様性の観点から見てバランスの取れたメンバー構成であるとはいえ、ハエックは「既視感を覚えると思います」と、あくまで自然であることを強調している。

「(キャスティングは)多様性を目指して、多様性になったわけではないんです。彼女(ジャオ監督)が、エターナルズの目的のために家族を本当に作れるよう、私たち一人ひとりを選んだんです。映画の目的のために。押し付けられたものには感じません。

とはいえ、マーベルの一部出演者・製作陣からは、スタジオが掲げる多様性に疑問の声が上げられていることも事実。サム・ウィルソン役のアンソニー・マッキーは「黒人映画にしか黒人を使わないなんて、白人がメインの映画に黒人は力不足ってことなのでしょうか」と本音を明かしていた。マッキーのこの発言には、『アベンジャーズ』シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ監督もサポートを表明し、「多様性については誰もが努力できる」と述べた

こうした内部の意見を考慮に入れているであろうマーベル・スタジオも、『エターナルズ』に抜擢されたジャオ監督のような“外からの視点”を持つ人材を今後のMCU作品で起用している。『シャン・チー/テン・リングスの伝説 』(2021)ではハワイ出身で日系の血を引くデスティン・ダニエル・クレットンが監督に就任。ドラマ「ミズ・マーベル(原題:Ms.Marvel)」では、ベルギー出身のアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーやパキスタン出身のウベード=チナーイがエピソード監督として参加している。

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Source: Variety

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。

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