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マーベル『エターナルズ』、幻のドラマ版が企画されていた ─ 「奇妙な」物語、冒頭シーンを脚本家が明かす

エターナルズ
© 2022 MARVEL

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『エターナルズ』(2021)に、テレビドラマ版の企画が存在していたことが判明した。企画を率いていたジョン・リドリーが米ポッドキャスト番組Comic Book Clubに明かしている。

2010年代、米マーベル・エンターテインメント傘下だったマーベル・テレビジョンは、各放送局・ストリーミングサービスと協業し、「エージェント・オブ・シールド」(2013-2022)や「デアデビル」(2015-2018)「ランナウェイズ」(2017-2019)といったドラマを手掛けていた。『レッド・テイルズ』(2012)や『それでも夜は明ける』(2013)の脚本家で知られるジョン・リドリーは、2015年当時、「エージェント・オブ・シールド」が放送されていた米ABC局で、『エターナルズ』のドラマ版を進めていたという。

「もう動いていないです」と当時を振り返るリドリーによれば、映画版と比較して「私の構想は良いバージョンだった」という。「クソ奇妙なもので、自分にとっては良い構想でした。それは何の意味もないんですけどね。マーベルが最終的に作ったバージョンは、正直に言えば特別に良かったわけでなかったと思います」。

『エターナルズ』ドラマ版がお蔵入りとなった理由は、2019年にマーベル・テレビジョンがマーベル・スタジオに移管されたこと。この出来事により、「デアデビル」や「ジェシカ・ジョーンズ」「ルーク・ケイジ」といったNetflixのマーベル作品が相次いで打ち切りとなったが、同企画も例に漏れず頓挫した。

自身の企画を「奇妙」と表現したリドリーだが、どのような物語になるはずだったのか。冒頭のシーンについて、こう振り雨帰っている。

私のバージョンでは、たしか18歳くらいの少年で始まるものでした。すこしの間座っていて、左手を掲げるんです。ドリルを手に持っていて、電源をつける。それから、耳に入れて突っ込み始める。そのような始まりでした。別の子どももやってきて、バスタブで眠りにつく。それから自分自身をホイルで覆い始める。こういう奇妙なキャラクターたちの奇妙な物語でした。」

これ以上の詳細は語られていないが、リドリー版『エターナルズ』は内部で賛否両論を呼んだという。「開発するのにはとても難しいプロパティです」と語るリドリーは、「楽しませることができるか分からず、自分のもので実現しないことが、全員にとっての最善でした」と当時の決断を振り返った。

2021年に公開された映画『エターナルズ』では、7000年にわたり人類を見守ってきた10人の守護者、“エターナルズ”の物語が描かれた。『ノマドランド』(2020)のクロエ・ジャオを脚本・監督に迎え、キャストにはアンジェリーナ・ジョリーやリチャード・マッデン、キット・ハリントン、ジェンマ・チャン、バリー・コーガン、サルマ・ハエックといった豪華キャストも集結。しかし、批評面、興行面ともにまずまずの結果となった。

リドリーは、「自分がエンターテインメントだと感じるものが、(他の人にとっては)そうではないことを分かっています」と自身のアイデアへの心残りを語りながら、改めて『エターナルズ』をめぐる物語を映像化するハードルの高さを強調した。「もっと大衆向けである必要があったかもしれません」。

Source:Comic Book Club(Via Deadline

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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