『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』後任監督、数日間寝ずに脚本を書き直していた ─ 「今夜中に書き直せる?」と頼まれ

『ワイルド・スピード』シリーズ10作目となる『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のルイ・リテリエ監督は本作に途中参加したタイミングで、脚本を「徹夜で」大幅に改稿していたようだ。Esquire Middle Eastのインタビューで明かした。
『ファイヤーブースト』は、シリーズの常連監督だったジャスティン・リンが撮影開始1週間後に降板。主に創造上の違いが要因と伝えられていた。その後は『インクレディブル・ハルク』(2008)や『グランド・イリュージョン』(2013)のリテリエ監督が後任を務めている。
リテリエは巨大シリーズである『ワイスピ』監督のオファーを受け快諾したものの、いざ自分で手掛けることとなる脚本の難解さに改めて気づき、「自分には無理だ」とパニックになったという。「顔面蒼白になった」というリテリエの顔を見た妻の「何を躊躇ってるの?夢見た展開じゃない!やっちゃいなよ!」との後押しを経て、気持ちを持ち直した。
本当に大変なのは、それからだった。「飛行機の中で脚本を4回読んで、“いくつかアイデアがあります”と伝えたら、(製作側から)“そりゃいい。ちょうど第三幕をまるまる変更しているところなんだ。今夜中に書き直せるかな?”と言われました。マジで寝れませんでした。数日は徹夜しましたね」。
第三幕丸ごと改稿とは、一大事業だ。案の定、「第三幕が変わるなら、第一幕も変える必要が出てきたし、そうしたら今度は第二幕も変えなくちゃいけなくなった」とリテリエ。「もはや、飛行機まるごと組み直す感覚でしたよ」。
リテリエが就任した時点で、撮影は既に開始されていた状態だった。『ワイスピ』といえば、ハリウッド最大級の撮影規模を要し、ヴィン・ディーゼルらAリスト俳優が結集する。監督不在による撮影ストップで、情報によれば1日あたり60万〜100万ドル(7,800万〜1億3,000万円、1ドル=128.68円換算)のカネが流れ出ていた。リテリエは、まさにニトロエンジンの早技で脚本を仕上げ直す状況を強いられたということだ。
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は、2023年5月19日に全国公開。
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Source:Esquire Middle East