クリス・プラット、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』監督解雇に初めてコメント ― 「穏やかな時間じゃない、複雑な状況です」

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、過去の不適切な発言によって最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』から解雇された問題について、主演のクリス・プラットが米AP通信の取材に応じた。
ガン監督の解雇以来、プラットは自身のTwitterに聖書の文言を引用することで人々に呼びかけ(詳細はこちらの記事1, 2)、また出演者9名による公開状に名前を連ねてきた。しかしながら、本件についてプラットが自身の言葉で思いを語るのは今回が初めてだ。

ガン監督が解雇されてからの約3週間について、プラットは「穏やかな時間ではありません」と述べる。
「僕たちはみんなジェームズが大好きだし、彼は僕らの親友です。だけど僕たちは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を演じることも本当に大好きなんですよ。全員にとって複雑な状況です。つまり…僕たちは先へ進みたいし、正しいことをしたいし、なりうるかぎり最高の人間になりたいと思っています。」
この言葉からは、プラットの出世作でもある『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を手がけたガン監督への思いや作品への愛情、そしてファンを慮る心が見え隠れしているだろう。プラットをはじめとした出演者たちが監督への支援を表明しつつも、「ガン監督でなければ降板する」という姿勢に出ていないのは、単純にディズニーとの契約にかぎった問題ではないのである。
監督の解雇が発表された直後、プラットは映画『レゴ(R)ムービー2』(2019)のため、ポップカルチャーの祭典「San Diego Comic Con 2018」に登場した。「コミコンに行くのが大好き」だというプラットだが、当時の状況については「(解雇が)あまりにショックだったので、インタビューを受けないことにしました」と振り返っている。
「発表した声明文にはしっかりと時間をかけて、自分たちの考えと努力を込めています。どうしても言わなければならないことが入った声明文にしたいと全員が思っていました。自分たちの思いは明快で、そこに誠実だったんです。」
米国メディアの報道によれば、現在マーベル・スタジオがガン監督の復職を求めてディズニーとの交渉に入っているとも、ディズニーはガン監督との和解案をめぐって話し合いの最中であり、『Vol.3』にはガン監督の脚本が使用される可能性があるともいわれている。プラットが述べるように「複雑な状況」であることは間違いなく、ファンの目には真実が見えないままだ。現地からの情報をひきつづき注視したい。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』は2020年米国公開予定。
Source: AP
Eyecatch Image: Photo by Dick Thomas Johnson