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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』空中に浮かぶ物体の名前、過去作品やコミックとの関係は?新予告編を徹底分析

2018年3月16日、映画アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーの新予告編が米国にて解禁された。前回の予告映像、また2018年2月に公開されたスポット映像に含まれていなかった新規映像がたっぷり詰め込まれている2分18秒には、本編への期待が否応なく高まる場面が連続で登場する。

本記事では、この新予告編をつぶさに見つめながら、ストーリーを紐解くカギやコミックとの関係など、気になるポイントを分析していく。劇場公開まで約40日、読者のみなさまの予習にお役立ていただければ幸いである。

注意この記事では、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、およびマーベル・シネマティック・ユニバースの過去作品について言及しています。

サノス襲来、ヒーローの再会

「私の知っている彼には、ただひとつの目標しかなかった。この宇宙の半分を消滅させること。もしもインフィニティ・ストーンをすべて集めたら、彼にはそれができてしまう。指を鳴らす、ただそれだけで。」

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の新予告編は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのガモーラゾーイ・サルダナ)とトニー・スターク/アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)が対面している場面から始まる。“彼”の恐るべき計画を聞かされたトニーは、「もう一度名前を聞かせてくれ」と一言。ガモーラのせりふの後半部分は、本作の原案とされるコミック『インフィニティ・ガントレット』(小学館集英社プロダクション刊)をそのまま想起させるだろう。

ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)とブルース・バナー/ハルク(マーク・ラファロ)、そしてジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシンドン・チードル)の3人が空を見上げ、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)の屋敷であるサンクタム・サンクトラムの外観などが登場する中、“彼”ことサノス(ジョシュ・ブローリン)がその姿を見せる。
この時点で、彼のガントレットには“紫色”が装着されているように見えるが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)でそのパワー・ストーンは惑星ザンダーのノヴァ軍に託されたはず。ということは……?

場面は変わってニューヨーク。前回の予告編にも登場した、上空に浮かぶ円形の物体は、その名を「Qシップ」と呼ぶという。その詳細は不明だが、実は第一次世界大戦時にイギリス海軍が使用した、一般商船のふりをして敵を奇襲する武装船も名前を「Qシップ」といった(のちに米軍や日本軍も類似の方法を使用している)。このネーミングに秘められた意味とはいかに?
ピーター・パーカー/スパイダーマン(トム・ホランド)が空中を滑り、飛び去ろうとするかのようなQシップをアイアンマンが追う(ここでトニーが着用しているのはブリーディングエッジアーマーだろうか)中、トニーの声が聞こえる。「こちらのほうが有利だ。彼がやってくる、そのことを利用するんだ。」

つづいてストレンジがアガモットの眼(タイム・ストーン)を開き、ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチエリザベス・オルセン)やヴィジョン(ポール・ベタニー)がいる様子が映し出されると、『ブラックパンサー』(2018)で登場したばかりのワカンダ王国の全景が広がる。
国王ティ・チャラ/ブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)と、親衛隊ドーラ・ミラージュの隊長オコエ(ダナイ・グリラ)が出迎えるのは、うってかわったビジュアルで登場するスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)とナターシャ。その後ろには、ブルース、ローディ、サム・ウィルソン/ファルコン(アンソニー・マッキー)、ヴィジョン、ワンダの姿も見える。
「キャップは、ヴィジョンをワカンダに連れてくるという決断を下すんです」と述べたのはアンソニー・ルッソ監督だが、やはり彼らは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)以来の合流を果たし、ここワカンダにやってくるわけである。スティーブとティ・チャラは固い握手を交わす。

そして気になるのは、トニー以上の頭脳を持つという天才科学者シュリ(レティーシャ・ライト)が、横たわるヴィジョンを診察するかのような場面だ。シュリの左手に浮かび上がっているイメージはヴィジョンの頭部とみられるが、本体にもイメージの中にも、まだマインド・ストーンは埋め込まれたままになっている。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、合流

一方、ピーター・クイル/スター・ロード(クリス・プラット)率いるガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーが降り立つのはまた別の惑星だろう。ガモーラ、ドラックスデイヴ・バウティスタ)、マンティス(ポム・クレメンティーフ)の姿は見えるが、ソーに同行しているとみられるロケット(ブラッドリー・クーパー)、グルート(ヴィン・ディーゼル)を確認することはできない。

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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