『マーベルズ』ピンチ、世界興収がMCUワースト免れない状況に ─ 製作費回収も不可能か

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『マーベルズ』が大ピンチだ。2023年11月10日の公開から4週間が経過した時点で、世界累計興行収入が1億9,703万ドルとなり、MCUワーストの道を進んでいる。米国では上映規模も格段と落ち、間もなくの上映終了も見込まれているという。
『マーベルズ』は、『キャプテン・マーベル』(2019)の続編にして女性ヒーロー3人のチームアップ映画。ディズニープラスのドラマシリーズから2人の女性ヒーローがスクリーンデビューを飾り、劇中では今後のMCUに大きな展開をもたらす衝撃的なシーンも盛り込まれたが、オープニング成績はMCU歴代ワーストを記録し、米ウォルト・ディズニー・スタジオのボブ・アイガー氏も興行不振を認めていた。
本作に投じられた製作費は『アベンジャーズ』(2012)と同等の2億2,000万ドル超とされる。本記事掲載時点で国内、海外の興収はそれぞれ8,073万ドル、1億1,630万ドルを記録(Box Office Mojo調べ)。全世界合計の売上は予算を依然下回り、赤字着地が免れない状況にある。
米国では公開4週目にして11位。公開劇場数は、初週の4,030館から2,200館まで半減した。米Varietyによれば、米ウォルト・ディズニー・スタジオは間もなくの上映終了を示唆する声明を米メディア向けに発表。「『マーベルズ』の興行状況が静まりつつある現状を受け、本作に関する週末のレポートを停止することにいたします」と伝えたという。ホリデーシーズン中のリバウンド需要を期待して年始まで上映が継続される見込みだというが、そう長くは続かなさそうだ。このままいけば、『インクレディブル・ハルク』の2億6,400万ドルにも届かず、MCU映画史上最低の興行成績となる。
一方、好調を維持しているのは、日本では2023年12月22日より公開となる『ハンガー・ゲーム0』。公開3週目で世界累計興行収入が2億4,394万ドルを記録し、製作費の1億ドルも回収済み。最新の米週末興収ランキングでは封切りを迎えた歌手ビヨンセの音楽映画『Renaissance: A Film by Beyoncé』に次ぐ2位につけ、後には同じく1週目の『ゴジラ-1.0』、3週目のドリームワークス『Trolls Band Together』、2週目の『ウィッシュ』が続いている。
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Source:Variety, Box Office Mojo