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MCUフェイズ4、終了時期は「言えない」 ─ 『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』で終了との発表、覆される

Kevin Feige / ケヴィン・ファイギ
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kevin_Feige_(28556369381).jpg

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)に続く、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の“フェイズ4”が「ワンダヴィジョン」から始まる。2019年夏、目を見張るほどのラインナップが発表されたが、このフェイズ4の終了時期はいまだ不明のようだ。

「ワンダヴィジョン」の世界配信を2021年1月15日(金)に控えて開催されたバーチャル・カンファレンスにて、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は「フェイズ4がいつ終わるのかを教えてもらえますか?」との問いかけに「ノー」と答えた。しかし、この答えは2019年当時の発言を覆すものである。

2019年7月、フェイズ4の作品として発表されたのは『ブラック・ウィドウ』「ワンダヴィジョン」「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」「ロキ」「ホワット・イフ…?」のほか、『エターナルズ』『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス』『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス』『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』「ホークアイ」(いずれも原題)。当時、ファイギ社長は「これがすべて」で、作品の追加はないと語っていたのである。当時、フェイズ4を締めくくるとされていたのは『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』。同作は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のヒーローたちも登場する、いわば「アベンジャーズ5」のような作品だといわれている。ところがファイギ社長は、この告知を自らひっくり返したのだ。

予兆はあった。2019年7月のラインナップ発表後、マーベルとソニー・ピクチャーズの契約再交渉を経て『スパイダーマン』第3作(タイトル未定)がフェイズ4に急遽加わったほか、ドラマ「ミズ・マーベル」「ムーンナイト」「シーハルク」(すべて原題)の製作が決定。『ブラックパンサー』『キャプテン・マーベル』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『アントマン』シリーズの次回作や『ブレイド』も控えていれば、2020年12月には『ファンタスティック・フォー』「シークレット・インベージョン」「アイアンハート」「アーマー・ウォーズ」(すべて原題)なども発表されている。

今回のファイギ社長の発言が“ごまかし”に類するものではなく、フェイズ4が『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』で終わらないことを意味するのだとすれば、いよいよ次なる区切りのタイミングはわからなくなる。なにしろフェイズ4には、これまで区切りとしての役割を果たしてきた『アベンジャーズ』シリーズの新作が存在しないのだ。さらに「ワンダヴィジョン」から、MCUは映画・ドラマの両面で同時展開する。もっとも、ファイギは「最初に映画館でお見せする作品と、週ごとにテレビでお見せする作品はまったく違うもの」と述べているから、そこにもきっと仕掛けはあるのだろう。

誰にも予想できないマーベル・シネマティック・ユニバースのフェイズ4が、ついに始まろうとしている。

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Sources: ComicBook.com(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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