マーベル映画の再興に必要なのは「質の高いものを作ること」と「ロキ」脚本家 ─ アメコミ映画への熱は「むしろ高まっている」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)「ロキ」シーズン2でヘッドライターを務めたエリック・マーティンが、近年MCUを襲う不況について言及した。興行不振が続く状況でも、ファンの熱は冷めていないと語っている。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)での世代交代を機に、MCUでは以前のような活気が薄れ、興行的な不調が続いている。『エンドゲーム』以降、トータルの売上が10億ドルを超えたのは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のみ。比較的好調だった『ソー:ラブ&サンダー』(2022)と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023)でさえ前作超えとはならなかった。
こうした状況の中、米Esquireでは「ロキ」シーズン2の脚本チームを率いたエリック・マーティンが、スーパーヒーロージャンルの行く末について見解を求められた。これにマーティンは「ハリウッドが年々どうなっていくのかを知っている人がいるとは思いません」と答える一方、ストーリーテリングにおける重要なポイントを語っている。
「結局は人が見たいと思うものを作ることに尽きるのではないでしょうか。『ロキ』での経験上、私は人が離れていっているとは感じません。その他のことは分かりません。でも個人的には(ファンの)情熱がガクンと落ちているのは見ていません。むしろ高まっているのではないでしょうか。作品(『ロキ』)のファンは、さらに興奮していっているような気がしました。」
「私たちは良い作品を作りましたし、気に入ってもらえたと思います」と「ロキ」の仕上がりを自負するマーティンは「結局は質の高いものを作ることに限る」と再度強調。「そうすれば観客と繋がることができるのです」と考えを明かした。
マーティンによって突かれた「質」の重要性は、まさしくMCUを傘下に収めるディズニーが痛感しているところ。CEOのボブ・アイガーは、MCU史上ワーストのオープニング成績となった『マーベルズ』(2023)の興行不振の要因を「現場での管轄不足」と省み、クオリティの向上を課題として挙げていた。
ちなみに、『マーベルズ』でミズ・マーベル/カマラ・カーンを演じたイマン・ヴェラーニもマーティン同様の話題を投げかけられ、「観客の皆さんにキャラクターを気にかけてもらえるようにすることが大切なんじゃないかと思います」と語っていた。
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Source:Esquire