『ミニオンズ フィーバー』米公開が無期延期、新型コロナウイルスのため製作が進められず

『怪盗グルー』シリーズから飛び出したミニオンたちの物語『ミニオンズ』シリーズ最新作として製作されていた『ミニオンズ フィーバー』が、2020年7月3日に予定していた米公開日を無期延期すると発表された。日本では7月17日の公開を予定していたが、これを受けて影響が及ぶと見られる。米Varietyが伝えた。
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によって、現在アメリカでは大手映画館チェーンの多くが休館状態となっており、その館数は約4,000館にものぼる。映画業界は事実上、その経済活動が停止に追いやられている状態だ。7月公開予定だった『ミニオンズ フィーバー』の延期は、この状況が夏頃まで長引くと考えられていることを示唆するものだが、本作の場合は他の理由がある。
「フランスにおける状況が重大化していることを受け、私共はパリのイルミネーション・マック・ガフ(制作会社)を一時閉鎖しております。フランス政府のガイドラインを順守し、ウイルスの感染拡大を可能な限り遅らせるための全ての手段を行う決断であり、私共のアーティストやその家族を守るためのものです。」製作のイルミネーション・エンターテインメントCEOクリス・メレダンドリ氏は声明を発表している。
「これにより、『ミニオンズ フィーバー』の製作を、6月下旬から7月上旬に予定しておりました世界配給までに完了させることが出来なくなりました。私共はこの危機的状況に一丸となって取り組む一方、すべての従業員の安全保護に務めなくてはなりません。怪盗グルーとミニオンたちが戻ってくる新たな公開日が定まりますことを楽しみにしております。」
『ミニオンズ フィーバー』米配給のユニバーサル・ピクチャーズは、5月22日米公開予定だった『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の公開を2021年4月まで延期すると発表していた。また、『透明人間』など劇場公開中の作品をデジタル配信している。新型コロナウイルスの影響が、夏公開の作品にまで及ぶこととなった。
▼新型コロナウイルス 関連記事
『トップガン マーヴェリック』の大ヒット、『スパイダーマン』ソニー幹部はどう見たか ─ 「彼らは我々の挑戦から利益を得ている」その真意は 次は『ブレット・トレイン』 『シャーロック・ホームズ』第3作はコロナ禍で「頓挫」 ─ 「いつか製作されるはず」と監督が希望語る えぇ… 『ザ・バットマン』米最大手の映画館が特別料金を導入 ─ 苦境続く映画館業界、約3時間の上映時間も背景か 『スパイダーマン』に次ぐ話題作 ヒュー・ジャックマンが新型コロナ感染、主演舞台が中断に 軽症とのこと 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』1度目の公開延期、監督も発表直前に知らされた ─ 2020年春、コロナ禍でギリギリの調整 もう1年半前になります
Source:Variety