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トム・クルーズやブラピ、ジョニデの次なる映画スターは誰? ─ ティモシー・シャラメ&グレン・パウエルは「確実に大成功」、ハリウッドから期待視

Timothee Chalamet Glen Powell
Photo by NASA https://www.flickr.com/photos/nasahqphoto/30753710173 | Remixed by THE RIVER

「あまりにも長い間、高齢化しつつあるタレントに頼ってきた業界にとっては、大きな救いです」。ハリウッドにおける次世代の映画スターが不足している状況に転機を予感する声があがっている。

冒頭のコメントは米映画興行市場のアナリスト、ジェフ・ボックが米Varietyに語った自身の見解。ハリウッドでは、トム・クルーズやブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオ、ジョニー・デップといったベテラン俳優がなおも映画スターとして君臨している状況だが、彼らに代わるスターが現れないのではないかと不安視されてもいる。

そんな幸先不安なハリウッドにとっての救世主とされているのが、最新作『デューン 砂の惑星 PART2』が公開されたばかりのティモシー・シャラメ。『君の名前で僕を呼んで』(2017)でブレイクした後、『ビューティフル・ボーイ』(2018)『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)『ボーンズ アンド オール』(2022)とキャリアを着々と進めていき、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と『デューン 砂の惑星 PART2』では世界的な大ヒットを生み出した。

世界累計興行収入が6億2,800万ドルを突破した『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』で、シャラメは800万ドル(約11億8,679万円、1ドル=148.35 円換算)の報酬を受けとったというが、『デューン 砂の惑星 PART2』での大ヒットも経て、今後の出演料はさらに上昇する見込みだという。上述のボック氏はシャラメを「確実に大成功するスター」と見ている。

『デューン』でプロデューサーを務めるメアリー・ペアレントも、シャラメのスター性に惚れ込んでいるひとり。「真の映画スターは、どの年齢層でも片手か両手で数えられるほど」と語るペアレントは、「ティモシーは絶対にその中に入ります」と話している。

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と『デューン 砂の惑星 PART2』の成功は、元々根強い人気を誇るIPのおかげでもあるのではないか、と見る向きもあるだろう。しかし、「今日の世界で成功するには、すべてが必要です。IPだけでは十分ではありません」。そう語るのは、両作のキャンペーンを指揮した米ワーナー・ブラザースのマーケティング部門トップ、ジョシュ・ゴールドスタイン。「ほかの俳優が『ウォンカ』でウィリー・ウォンカを演じ、あれほどの成功を収められるなんて想像できません」とシャラメの唯一無二性を力説している。

映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』ジャパンプレミア 撮影写真

なぜ、シャラメはハリウッドからこれほどまでに期待されているのか。それは、シャラメが望む以上の仕事をしてくれるからだろう。取材やイベントの場でも気さくな笑顔を振りまくシャラメを、ゴールドスタインは「夢のような存在」だと考えている。「彼は勝ちたがり、そのための必勝法を知っています。彼は正しい質問をし、自分のファンにも敬意を払い、気にかける。ファンに対して責任を感じているのです」。

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もう一人、シャラメと同様に映画スターとしての資質を見込まれている俳優がいる。『トップガン マーヴェリック』(2022)のハングマン役で世界的に名を知られるようになったグレン・パウエルだ。パウエルは、ロマコメ映画『エニワン・バット・ユー(原題)』(2023)で『マダム・ウェブ』(2023)のシドニー・ウィーニーと主演を務め、“大”は付かずともヒットを生み出した。同作は2,500万ドルの製作費に対し、トータルの興行成績は約10倍の2億1,200万ドル。すでに続編も期待されている。

「グレンは、才能とチャンスに恵まれた模範例です」とは、米ソニー・ピクチャーズ映画部門で責任者を務めるトム・ロスマンの談。「これはストリーミング映画にはない劇場ヒット作の特徴なのですが、素晴らしい俳優は真の文化的なインパクトを与えるのです。グレンは、スクリーンの中で本当にカリスマ的な存在です」と太鼓判を押している。

パウエルは、『ツイスター』の新作映画『ツイスターズ(原題)』やリチャード・リンクレイター監督の映画『ヒットマン(原題)』でも主演を務めるなど、現在のハリウッドで引っ張りだこ。今後は『トップガン3(仮題)』への出演も控える中、パウエルの出演料はシャラメ同様に上昇する見込みだという。

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一方で、アナリストのボック氏がハリウッドは「高齢化しつつあるタレントに頼ってきた」と語ったように、その状況は今後もしばらく続いていくようだ。ワーナー・ブラザースは2024年初頭、トム・クルーズとオリジナルの新作映画とフランチャイズ映画を製作する戦略的パートナーシップを締結。その直後にはレオナルド・ディカプリオ&ショーン・ペンを主演に据えた新作映画を発表するなど、映画スターたちを起用したビッグプロジェクトを控えている。

Source:Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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