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【ネタバレ】『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』監督、ヒーロー続編映画の時系列予想に疑問 ― 「時間が前に進むとは限らない」

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の集大成、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)は世界中のファンに大きな衝撃をもって受け止められた。いまや、続編となる『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』には大きな期待が寄せられている。
これからどんな展開が待っているのか、そのヒントとなるのは、『アベンジャーズ』第4作の公開後に早くもいくつかの作品が予定されていることだ。『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)の続編や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(原題)』は米国での劇場公開日が決まっているし、またマーベル・スタジオは、驚異的大ヒットを記録した『ブラックパンサー』(2018)の続編を製作すると明言している。

しかしアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、今後の作品ラインナップから『アベンジャーズ』第4作の内容を予想することには慎重な――そして少々いじわるな――視線を向けている。

注意

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

https://www.youtube.com/watch?v=ET87HGsLEOk

続編映画、『インフィニティ・ウォー』以前となる可能性は

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のラスト、インフィニティ・ストーンをすべて集めたサノスの“指パッチン”で全宇宙から生命の半分が消滅した。スパイダーマン、ドクター・ストレンジ、ブラックパンサー、ファルコン、スカーレット・ウィッチ、バッキー、そしてロケットとネビュラを除いたガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーが砂のように消滅。ガモーラやヴィジョン、ロキ、ヘイムダルはサノスの手で命を奪われてしまったのだ。

もっとも前述のように、スパイダーマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ブラックパンサーには続編映画の構想がある。したがって、『アベンジャーズ』第4作では消滅したヒーローがなんらかの方法で蘇ることになりそうだ。少なくとも熱心なファンの間では、そうした予想が主流になっているといっていい。

しかし米HUFFPOST誌の取材にて、アンソニー監督は、そもそも続編映画が『アベンジャーズ』第4作を経たあとの物語になるという前提に疑問を呈している

「MCUではどんなことも起こりうるんだ、ということを思い出すのが大事です。つまり続編の予定があるからといって……みなさんは時間がまっすぐ前進していくことに慣れていますが、必ずしもそうでなくてもいい。ここから物語がどう転がっていくのかは、独創的な方法がたくさんあると思います。」

またジョー監督は、『インフィニティ・ウォー』以前に用意されている“空白の時間”にも言及した。

「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)から『インフィニティ・ウォー』までは(物語上)4年開いているわけです。長い時間ですし、そこには語るべきガーディアンズの物語がたくさんあると思いますよ。アンソニーが言ったように、すべてがまっすぐ前に進んでいくとは思わないでください。」

二人の発言が正しいことは、これから『アベンジャーズ』第4作までに公開される2本の映画が早くも証明する。『アントマン&ワスプ』(2018)は『インフィニティ・ウォー』以前を描くストーリーであり、さらに『キャプテン・マーベル』に至っては1990年代が舞台となるのだ。

そんな中、主要ヒーローにもかかわらず続編映画の具体的な情報が聞こえてこないドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチは、米Deadlineにて再登場の可能性を示唆するような、しかし本人も何も聞かされていないかのような、非常に曖昧なコメントを残している……。

「ストレンジですか?(笑) 言わせないようにしてください。心配なことはたくさんあるんですけど、誰にもわからないんです。その…問題は、どうやって今の居場所から抜け出すかということ、それだけです。僕が知るかぎり、まるで塵みたいになっていますから。ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)に聞くべきですよ。もう一度演じたいかと言われれば、もちろんやりたいですよね。」

ちなみに『インフィニティ・ウォー』脚本家のクリストファー・マルクス&スティーブン・マクフィーリーは、執筆にあたってMCUの今後について一切検討しなかったことを以前明かしている。とにかく今のところ、二人の姿勢はある意味で強硬だ。なにしろインタビューでは、「(登場人物の死は)本物です。[中略]早く受け入れていただけるほど、喪の作業は早く進むと思います」とすら述べているのだから。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国の映画館にて公開中。『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』は2019年4月26日(金)米国公開予定だ。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Sources: HUFFPOST, Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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