『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督、ツイートを20,000件削除 ─ ガン監督解雇受け

マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、過去の不適切なツイートを問題視されディズニーより即時解雇となった件が、様々な面で影響を及ぼしている。
この騒動は、ドナルド・トランプ米大統領の支持派勢力が、反トランプ派のガン監督への報復として過去のツイートを掘り起こしたことに端を発する。この時、ガン監督のツイートを採掘して責め立てたトランプ指示派の有力者ジャック・ポソビエック氏は、解雇報道後に「これをきっかけに、何人もの著名人がTwitterを退会するだろうよ」とほくそ笑んでいた。
ポソビエック氏の見立ては、一部で現実のものとなっている。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』監督で、同作への様々な意見からしばしばTwitter上で議論の渦中にあることも少なくなったライアン・ジョンソンは、ガン監督の解雇報道後に過去のツイートおよそ20,000件を削除。指摘を受けると、ライアン監督は次のように意見を述べた。
No official directive at all, and I don’t think I’ve ever tweeted anything that bad. But it’s nine years of stuff written largely off the cuff as ephemera, if trolls scrutinizing it for ammunition is the new normal, this seems like a “why not?” move.
— Rian Johnson (@rianjohnson) 2018年7月25日
「公式に指示されたわけではありません。また、不適切なツイートをした覚えもありません。でも、9年間も主に些細なことを書いてたわけですからね。荒らしが攻撃手段として(過去のツイートを)精査することが普通になっているのなら、当然の動きではないでしょうか。」
『ナイトウィング』監督も退会
Twitterに対し消極的となったのは、ライアン・ジョンソン監督だけではない。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でヨンドゥ役として主要な活躍を果たしたマイケル・ルーカーは、「Twitterは最低だ、もう何もしたくない」としてTwitterアカウントを削除。マイケルばかりでなく、『レゴ バットマン ザ・ムービー』(2017)を手がけ、DC実写映画『ナイトウィング』監督にも内定したクリス・マッケイも、この件を受けてか突然Twitterアカウントを削除している。
クリス・マッケイ監督は、かつてTwitter上での活動がアクティブだった1人であり、待望作『ナイトウィング』についての最新情報を積極的にツイートすることも多かった。製作準備の近況報告を行う際には事前にツイートで告知を行った上で、「脚本の初稿がもうすぐ仕上がります」などの様子を伝えていたこともあった。
クリエイターや表現者たちにとって、ファンや観客との貴重なコミュニケーションの場であったSNSが、ガン監督の一件を経て「粗探しのための監視場所」とも成り果てつつある。Twitter誕生から12年。世界は、その付き合い方を見直し始めている。
Source:Variety,Comicbook.com
Eyecatch Image:Photo by Gage Skidmore