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「シークレット・インベージョン」は『アーマー・ウォーズ』の「始まり」に ─ ウォーマシン役ドン・チードルが認める

シークレット・インベージョン
(c) 2022 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)異色のスリラーとなるドラマシリーズ「シークレット・インベージョン」は、ウォーマシン/ジェームズ・“ローディ”・ローズの単独映画『アーマー・ウォーズ(原題)』に直結するという。2022年9月、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が明かした事実を、ウォーマシン役のドン・チードルが自身の観点から語っている。

いまや映画・テレビを越境しながら展開するマルチバース・サーガについて、チードルは「とんでもないですよ、広がりすぎてる!」と英Total Filmにて冗談めかした。「いまや(MCUでは)誰でも別の物語に登場できます。僕も『シークレット・インベージョン』に、つまりサム(サミュエル・L・ジャクソン)の番組に出ているんです。あの作品が、『アーマー・ウォーズ』の始まりになる部分もあるんですよ。」

「シークレット・インベージョン」は、地球人に擬態したスクラル人がひそかに侵略を進める中、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とスクラル人のタロス(ベン・メンデルソーン)が危機を防ぐため動き出す物語。ローディの登場も早くからわかっていたが、いまだ劇中での役割は不明。予告編に登場しているローディが、これまで私たちが見てきたローディと同一人物なのか、あるいはローディが本当に地球人なのかも現時点ではわからない

もっともチードルによれば、「シークレット・インベージョン」が『アーマー・ウォーズ』の物語を“始める”ことになるのは確かなよう。「シークレット・インベージョン」はコミックの大型ストーリーラインを映像化するだけに、今後のMCUにおいて重要な位置づけとなることは以前から予測されていた。ことによっては、『アーマー・ウォーズ』以外の作品にも繋がっている可能性がある。

ちなみに『アーマー・ウォーズ』は、アイアンマン/トニー・スターク不在の世界で、「トニーにとって最大の恐怖だった、“もしも技術が悪の手に渡ってしまったら”が現実化する」物語になるとのこと。同作について、チードルは「(ローディの)感情や内面、人間関係、歴史、彼の目的や挑戦などをきちんと掘り下げられるチャンス」と語っている。「マーベルの要素を回収しなくてはいけないし、(同作も)キャラクターの神話やMCUの中にはありますが、このキャラクターをしっかりと構築し、三次元の人物にしたい。それこそが目標であり、僕の楽しみにしていること」だと。

それだけに、現在のMCUについての「広がりすぎてる」という言葉も、あながち完全なるジョークというわけではなさそうだ。「(ユニバースは)どんどん拡大できるけれど、“広く薄く”にならないことを願っている」というチードルは、「今はまだクオリティコントロールがあるし、広げることを目的にしない努力もある。ストーリーテリングや、作品ごとに達成したいことの明確なアイデアもあります」とも話しているのである。

ドラマ「シークレット・インベージョン」は2023年、ディズニープラスにて独占配信。映画『アーマー・ウォーズ(原題)』の撮影時期は不明。

Source: Total Film 2023 January

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。