「シークレット・インベージョン」エミリア・クラークの役柄が判明 ─ 物語の重要設定、ついに公開される

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作ドラマシリーズ「シークレット・インベージョン」にて初登場となる、「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)エミリア・クラークの役どころが判明した。あわせて、物語の鍵となる重要な設定も公開されている。米Vanity Fairが報じた。
この記事には、ドラマ「シークレット・インベージョン」のネタバレと捉えうる内容が含まれています。「脚本家はネタバレではないと考えている」と伝えられていますが、あらかじめご注意ください。
MCU屈指の異色作となる本格スリラー「シークレット・インベージョン」は、地球人に擬態したスクラル人がひそかに侵略を進める中、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とスクラル人のタロス(ベン・メンデルソーン)が危機を防ぐため動き出す物語。やはり本作は『キャプテン・マーベル』(2019)と深い繋がりを持つストーリーとなっているようだ。
発表によると、エミリア・クラークが演じるのは、『キャプテン・マーベル』に姿を見せていたタロスの娘・ガイア(G’iah)。スクラル人の少女だった彼女は、同作の舞台だった1995年からおよそ30年の時が流れ、すっかり大人になっている。しかし、ガイアとフューリー&タロスの関係性は以前とは大きく変わっているようだ。なぜならガイアは、いまや地球侵略を目論む過激派スクラル人の一員となっているからである。
タロスに反乱する「過激派スクラル人」たち
『キャプテン・マーベル』のスクラル人は、戦争によって居場所を失い、助けを求める存在だった。「フューリーはスクラル人に対し、“彼らが住める場所を見つける、惑星かどこかを探す”と約束しました。けれど、それはうまくいかなかった」と語るのは、フューリー役のサミュエル・L・ジャクソン。もはや一部のスクラル人は、助けを求め、時が来るのを待つことに疲れてしまった。そのことが一部の過激派による地球侵略を招いたのだ。
レジスタンスを率いるのは、『あの夜、マイアミで』(2020)のキングズリー・ベン=アディル演じるグラヴィク。もともと彼はタロスの派閥にいたものの、のちに離反し、必要な資源を求めて行動を開始した。すなわち、ガイアとグラヴィクは仲間同士にあたる。エミリアいわく「(レジスタンスには)大きな不安と苦痛、怒り、恨みがある。彼らは一種の“反タロス”です」。

惑星間の戦争を背景に生まれたガイアは、信頼されるリーダーだったタロスのもとで育ち、しかし父親はフューリーを頼るも失敗した。エミリアによると、そのことによって「彼女はより頑固になった」という。
「彼女(ガイア)は難民の子どもであり、父親はタロスだった。しかし(『キャプテン・マーベル』の)あの時点まで、彼に子どもがいたことを私たちは知らなかったわけです。もしかするとその事実こそが、この親子の関係性について、私たちが知るべきすべてを物語っているのかもしれません。
(フューリーとタロスは)ずいぶん昔にいろんなことを約束してくれたけれど、その多くは守られなかった。そこで一定の恨みが生まれたのは当然のことです。彼女の中にはあらゆる感情があり、こうした状況からくる様々な葛藤もある。みなさんには彼女の思いも理解してもらえると思います。」
製作総指揮のジョナサン・シュワルツによると、グラヴィク率いるレジスタンスは、スクラル人が放射能に強いことを利用し、ロシアにある廃棄された核施設に拠点を置いているとのこと。戦争・内乱・テロリズムといったテーマと重ねても、本作が政治的スリラーであることは明らかだ。製作にあたっては、ジョン・ル・カレによる冷戦期を舞台としたスパイ・スリラー小説や、「HOMELAND」(2011-2020)「ジ・アメリカンズ」(2013-2018)といったドラマシリーズが参考にされたという。
ちなみに、自身の行動がスクラル人の地球侵略を招いたフューリーだが、一方で地球人の間でも疑念を持たれるようになるようだ。「フューリーはスーパーヒーローの友人を呼び出さない。それも大きなジレンマのひとつです」とサミュエルは語る。「人々はヒーローを求めている、しかしフューリーは彼らを連れてこない。そこにはとても良い理由があるのですが」。
そのほか本作には、コビー・スマルダーズ演じるマリア・ヒル、ドン・チードル演じるウォーマシン/ジェームズ・“ローディ”・ローズ、マーティン・フリーマン演じるエヴェレット・ロス、オリヴィア・コールマン演じるソニア・フォルスワース捜査官が登場。脚本は「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」(2015-2019)のカイル・ブラッドストリート、監督は『すべてが変わった日』(2020)のトーマス・ベズーチャ、「倒壊する巨塔 アルカイダと「9.11」への道」(2018)のアリ・セリムが務めた。
ドラマ「シークレット・インベージョン(原題)」は2023年、ディズニープラスにて独占配信。
▼「シークレット・インベージョン」の記事
Source: Vanity Fair