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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ドクター・ストレンジがメンター役に選ばれた理由 ─ コロナ禍で公開順変更、脚本も「いろんなことが覆った」

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版スパイダーマンシリーズでは、おなじみのMCUキャラクターがスパイダーマン/ピーター・パーカーと共演することがひとつの見どころだ。『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)ではアイアンマン/トニー・スタークが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2019)ではニック・フューリーが、それぞれピーターを導く役目を担った。

最新作にしてMCU版3部作の完結編となった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジがピーターの前に再び現れる。なぜ、本作ではストレンジがスパイダーマンの“メンター役”に選ばれたのだろう?

脚本家のクリス・マッケナ&エリック・ソマーズは、ストレンジの起用は「非常に早い段階」から有力視されていたものだと米The Wrapで明かしている。一番の理由は、そもそも今回のストーリーに最もふさわしいキャラクターだと考えられたこと。前作のラストでスパイダーマンの正体を世間に暴かれたピーターは、この事実を“なかったこと”にしたいとストレンジのもとを訪れるのだ。

ソマーズ「今回の事態をどうにか元に戻したいとピーターが考えるのなら、ストレンジのところに行くのが合理的でしょう。そういう能力を持っている人ですから。[中略]ピーターのアイデンティティがバレたことを、私たちは(物語上の)呪いではなく贈り物として扱おうと思っていました。この問題は物語全体の推進力だし、ピーターはこのことに別の方法でも対処できる。つまり、ピーターが自力で潔白を証明して、あのビデオをJ・ジョナ(・ジェイムソン)に送った人間を探すこともありえますよね。だけどそれよりも、ピーターがドクター・ストレンジを訪ねて魔法を使う展開のほうが面白くないですか? アイデアが出てすぐ、“こっちのほうが面白いね、それで行こう”という話になったんです。」

スパイダーマンとストレンジのタッグは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)に続いて2度目。ソマーズはふたりを再び共演させた理由について、本格的なチームアップを見てみたいと思ったこと、コミックにも素晴らしいチームアップがたくさんあったことを挙げてもいる。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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ところがストレンジの登場は、本作の脚本に予想外のトラブルを生んだ。新型コロナウイルス禍の影響により、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の公開順が入れ替わったのだ。すでに本作の執筆は始まっていたため、この決定によって「いろんなことがひっくり返った」そう。米Varietyではその一端も語られている。

マッケナ「『ドクター・ストレンジ』続編で起きる予定だったことを、こちら側の脚本に組み込む必要が出てきました。脚本を書き始めた時点では、ストレンジは(時空を)歪めることの危険性をあらかじめ知っていたんです。それを変更し、ストレンジもあまりマルチバースには詳しくない人にしました。けれど、そのおかげで(作品の)恐ろしさが増したと思います。まさに未知の恐怖ですから。」

一連のリライト作業について、ソマーズは「ストレンジがどのような状態にあるのか、(『ドクター・ストレンジ』続編から)どんな要素を取り出し、それが今回の物語にどう影響を与えるのかが重要だった」とコメント。結果として、本作におけるストレンジの立ち位置には大きな問題は生じなかったようだ。マッケナも「どちらにせよ、ストレンジは“個人の運命を変えるな”という理性の声。ピーターはもっとナイーブで、“どうして救っちゃいけないの?”という感じだった」と述べている。

Sources: The Wrap, Variety

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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