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【徹底考察】『スノークの正体はメイス・ウィンドゥ』説を裏付ける8つの理由を検証する

先程、『フォース・ライトニングでジェダイは深刻なダメージを受けない』と述べたように、筆者はフォース・ライトニングの威力に懐疑的であるため、この説には賛同できない。それに、メイスの4倍時間攻撃を受けたルーク・スカイウォーカーにも同等もしくはそれ以上の容姿の変化が起こっていないと説明がつかないだろう。
しかも、『シスの復讐』映像内で確認できる限り、あの時点でメイスの肌の色、皮膚のシワなどに変化が起こっているようには見えない。

しかし、スノークの顔の傷については理解できなくもない。左の額に刻まれたあの傷は、落下時に負傷したという事だ。

裏付け4:ダークサイドとしてのメイス・ウィンドゥ

ジェダイ評議会の長であるメイス・ウィンドゥだが、彼は我々が思う以上にダークサイドの一面を持ち合わせている。彼のみが使う紫のライトセーバーは、ジェダイの青、シスの赤の両要素を持ち合わせている事を示唆している。

闇に通ずる戦闘型

ライトセーバーを使うジェダイとシス卿は、”型”によってセイバーの握り方や構え、挙動、攻守方法が異なる。メイス・ウィンドゥが使う型はフォームVIIと呼ばれている。“残忍の型”との異名をもつこのフォームは、内なるダークサイドを解放し一体化する事が求められる。ライトサイドとダークサイドの間、グレーサイドと言うべき状態に陥るのだ。
メイスはこのフォームVIIを発展させた“ヴァーパッド”と呼ばれる型を体得している。心の闇を更に最大限に引き出す極めて危険なこの型は、習得に失敗するとそのままダークサイドに堕ちてしまうという。

殺生を厭わない性格

また、メイス・ウィンドウといえば殺生を厭わない性格も特徴的だ。『エピソード2 クローンの攻撃』においてはジャンゴ・フェットの首を躊躇なく斬り飛ばしている。ジャンゴを戦闘不能にする手段なら他にもいくらでもあったはずのところ、斬首という最も残忍な殺害方法をいとも自然に実行したメイスは、『エピソード3 シスの復讐』パルパティーンに差し迫るシーンでも問答無用で私的処刑を試みようとする。アナキンですら「ジェダイの掟に反する」とマジレスせざるを得ない状況であった。

メイスはジェダイでありながら、ダークサイドの持つ力も自らの戦闘フォームに取り入れ、必要以上とも取れる感覚で殺人も犯す、かなりグレーな存在なのだ。光と闇の境目、危うい橋の上に立っていたメイスのバランス感覚は、上司パルパティーン、部下アナキンの裏切りによって闇側に崩れ落ちたと考えても不自然ではない。

スノークは真っ黒ではない

光と闇の両側に通ずるメイス・ウィンドウのコンセプトは、は、スノークにも通ずる。『フォースの覚醒』時点でスノークが、”かつて”または”現役”でシスの暗黒卿であるという供述は見られない。また、スノークはカイロ・レンに対し「お前を象るもの…ダークサイド…そして光」と発言していることから、彼はフォースのダークサイドとライドサイドの両側に通じているのではないかと考えられる。これもメイス・ウィンドウの出自を考えれば合致する。

裏付け5:メイスの復讐

ここまで、メイス・ウィンドウがいかにライトサイドとダークサイドの両要素を兼ねているかを見てきた。ここからは、具体的になぜ彼がダークサイド側にバランスを崩し、スノークとなったかを検証していこう。

『フォースの覚醒』でのスノークの目的を思い出して欲しい。彼はルーク・スカイウォーカーの居場所を突き止め、抹殺しようとしていた。メイス・ウィンドゥは、アナキン・スカイウォーカーの咄嗟の裏切りによって腕を失い、それがきっかけとなってパルパティーンの攻撃が激化、自分が倒されるだけでなく、これまで身を挺してきたジェダイ・オーダーを根絶させられてしまったのだ。
もともと、スカイウォーカーをジェダイとして迎える事に懐疑的であったメイス。彼はその後も評議会においてアナキンの実力を正当に評価せず、ぞんざいとも言える扱いをしてきた。
やはりアナキン・スカイウォーカーは招かれざる存在だった。あの後、死を免れ目を覚ましたメイスの精神はダークサイドに呑み込まれ、彼をスカイウォーカーへの復讐に駆り立てたのではないだろうか。メイスがスノークとなってルークの地図を捜索していたのも、これで合点がいく。

レイも生かしてはおけない

『フォースの覚醒』ラスト、レイとカイロ・レンの決戦シーンでは、ライトセーバーを初めて握ったはずのレイがパワフルな剣術で『レン騎士団』リーダーであるカイロ・レンを圧倒していたのに驚いた方も多いはずだ。なぜ、レイはあそこまで戦闘に長けていたのか、そもそもレイの正体とは。
『レイの正体』の考察についてはまた別の話題となってしまうため、ここではあれこれ考えるのを一旦は割愛するが、『スノークの正体はメイス説』においては、レイは”パルパティーンの孫娘”という事にしておかなければならない。
アナキンを憎んでその息子ルークの討伐を望んだように、スノークはパルパティーンを憎んでその孫娘レイの排除を願う必要があるからだ。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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