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スター・ウォーズ『ハン・ソロ』はロン・ハワードの単独監督作品に ― フィル・ロード&クリス・ミラーは「製作総指揮」

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
© 2018 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』が、ロン・ハワード監督の単独クレジットとなることがわかった。本作の前監督であるフィル・ロード&クリス・ミラーがイベントにて明かしている。

2018年3月23日(現地時間)、フィル&クリスは米国で開催されていたアニメーション映画祭に登場。米Variety誌は、クリスが『ハン・ソロ』には「製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)」としてクレジットされると語ったことを伝えている。

「あの作品(『ハン・ソロ』)に大きく貢献できたことを光栄に思っています。創造性の相違(creative difference)を踏まえて、僕たちはエグゼクティブ・プロデューサーとしてのクレジットを選びました。」

『ハン・ソロ』から監督のフィル&クリスが降板するという衝撃的なニュースが届いたのは2017年6月のこと。二人は作風や製作スタイルの面でルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディや脚本家ローレンス・カスダンと衝突したといわれている
二人の降板発表から48時間経たず、新監督には『アポロ13』(1995)や『ビューティフル・マインド』(2001)、『ラッシュ/プライドと友情』(2013)などの名匠ロン・ハワードが起用された。ただし本作の撮影はフィル&クリスの手で3分の2を終えていたとされ、監督のクレジットがどうなるかは一部で問題視されていたのである。

ここで注目したいのは、クリスが「創造性の相違を踏まえて」「クレジットを選んだ」と語っていることだ。あくまで推測だが、ルーカスフィルムは降板劇を経てもクレジットの選択権をフィル&クリスに委ねていたのかもしれない。場合によっては、ロン・ハワードとフィル・ロード&クリス・ミラーの共同監督になっていた可能性もあるのだろうか。
事実、出演者の一人であるフィービー・ウォーラー=ブリッジは、フィル&クリスの手がけたシーンの多くが完成版に残っていることを示唆しており、ロン監督も「フィルとクリスの痕跡は全編にある」述べている。その上で、もしも二人が監督としてのクレジットを断っていたのだとすれば、それは彼らのアーティストとしての矜持の現れだろう。

映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は2018年6月29日より全国ロードショー。いずれにしても仕上がりが楽しみな一本だ!

Source: Variety
© Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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