『ザ・バットマン』リドラー対バットマンの最後のシーン、撮影に丸2日要していた ─ 「70か80テイクは撮った」と監督

DCコミックス映画『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(2022)でポール・ダノが演じたリドラー/エドワード・ナッシュトンは、作中に登場する数々のヴィランの中でもひときわクセが強く印象に残るキャラクターだ。監督のマット・リーブスいわく、ロバート・パティンソン演じるバットマン/ブルース・ウェインとリドラーが対峙する終盤のシーンは長丁場の撮影となったそうだ。英The Guardianにて撮影秘話が明かされている。

『THE BATMAN―ザ・バットマン―』では若き日のバットマンを苦しめ、翻弄したリドラー。作品の終盤でゴッサム市警はついにリドラーを捕まえると、彼の企みを暴くためにバットマンは面会に訪れる。このシーンに一切の妥協を許さなかったダノ。リーブスいわく、撮影には2日要したとのことで「優に70か80テイクは撮りました。ポールは色々試してみるのが大好きなんです。その方法にとりつかれているのです」と、ダノの演技に対するこだわりについて言及している。
「リドラーが抱腹絶倒したかと思えば、急に怒り狂う瞬間がありましたが、テイクごとにどこでスイッチが入るのか毎回分からないんです。私はヘッドホンを着けてそこに座っていましたが、ポールがいつもびっくりするようなことをするので、笑いをこらえようとしていました。ポールは『おかしかったですか?ちょっとやりすぎちゃったかな?』と訊いてくるものですから、私も『いいや、素晴らしかったよ。もう1回やろう』と。」
本作におけるダノの徹底ぶりは広く知られており、ブルースとのビデオ通話シーンにいたっては、ダノの要望により200回以上テイクを重ねている。『バットマン フォーエヴァー』(1995)で同じくリドラーを演じたジム・キャリーはダノ演じるリドラーに対して「サイコパスが真似してしまうのでは」と懸念を抱いてしまったほどだが、ダノ本人も激しいシーンを演じた後は眠れなくなるほど役に入り込んでいたようだ。
ダノの弁によると、2025年10月3日に米公開が予定されている次回作『The Batman Part II(原題) 』への続投に関しては前向きであるものの、2022年10月時点では実際に出演するかは検討がつかないとのこと。コリン・ファリルが演じたペンギンのスピンオフドラマも進行するなど、一連のシリーズが『バットバース』として独自の展開が予定されている現在、ダノの再登場にも期待したい。
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Source:The Guardian