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DC『ザ・フラッシュ』現時点では予定通り公開か ─ エズラ・ミラー騒動で不安残る

ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット
JUSTICE LEAGUE and all related characters and elements and trademarks of and (c) DC. Zack Snyder's Justice League (c) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

『ジャスティス・リーグ』(2017)などのDC映画シリーズ新作として控える『ザ・フラッシュ(原題)』は、現時点では予定通り公開を目指しているようだ。主演エズラ・ミラーの度重なる逮捕報道を受け、公開延期や中止の可能性が懸念されていた。

『ザ・フラッシュ』は、映画版フラッシュ/バリー・アレンを描く初の単独映画。最新のマーベル作品がそうであるように、DCも本作でマルチバースに触れ、1980〜90年代にマイケル・キートンが演じた過去のバットマンを再登場させる。ベン・アフレック版と夢の共演を果たす作品として注目を集めていた。本作をターニングポイントにDCシリーズはマルチバース描写を本格化させるものと見られ、いわばDC版『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に近い重要作になるポテンシャルもある。

ところが主演のエズラ・ミラーに私生活のトラブルが相次いだ。2022年3月〜4月、エズラは滞在先のハワイにてハラスメント行為などや暴行罪のため2度逮捕。いずれも短期間で釈放されたものの、作品へのイメージダウンは免れない。配給の米ワーナーにとって、エズラはDC映画とハリー・ポッター魔法ワールドの二大看板シリーズで大役を務める重大キャスト。『ファンタスティック・ビースト』シリーズからは離脱の可能性も報じられるほど、暗雲が立ち込めていた。

しかし現時点で、『ザ・フラッシュ』は予定通りの米公開を目指しているようだ。米ラスベガスで開催中の巨大イベント「CinemaCon」会場で米ワーナーは今後のDC映画のポスターパネル展示を行なっており、そこには『シャザム!』続編など他ラインナップと共に『ザ・フラッシュ』も並んでいる。タイトルロゴの下部には、「ONLY IN THEATERS 6.23.23」と表示されている。米Colliderのレポーターが現地より報告している。

一方で、エズラの今後の状態や世論の動きによって、ワーナー/DCが『ザ・フラッシュ』の予定を変更する可能性は常にある。仮に現時点で何らかの変更があったとしても、CinemaConのパネルでは混乱を招かぬために従来の予定通りの展示を行なったはずだ。

ファンには不安が残る。先述のように『ザ・フラッシュ』は、今後のDC作品におけるゲームチェンジャーになるであろう作品。万が一にも『ザ・フラッシュ』が中止あるいは大幅な延期となれば、シリーズ全体の計画が根底から狂うことも考えられる。奇しくも現在、米ワーナーは事業統合による新幹部就任に合わせて戦略見直しに動くとされるタイミングである。

『ザ・フラッシュ(原題)』は2023年6月23日米公開予定。

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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