『MEG ザ・モンスター』徹底解説 ─ ジェイソン・ステイサムvs巨大ザメのあらすじ、小ネタ、出演者まで

分かりやすいものとしては、健気に泳いでいた小型犬の「ピピン」。『ジョーズ』にもスピルバーグ監督の愛犬が「ピペット」の名で登場しており、これが元ネタと考えられる。
なお『MEG ザ・モンスター』は、日本公開をもって全世界興行収入が『ジョーズ』を越え、サメ映画史上ナンバーワンとなった。『ジョーズ』にオマージュを捧げたポスター画像も公開されている。

リー・ビンビンの決死
ヒロインの海洋学者スーイン・ザン役を演じた中国の人気女優リー・ビンビンは、本作のオファーを受けた当初は出演を断っていたという。その理由は「サメ映画だったから」というもので、米メディアの取材に「しっかり考えるまでもなくお断りしたんです。だって、サメ映画だったから……」と赤裸々に答えている。
体が冷える水中での撮影をおそれたという。「中国では、寒いのは健康に悪いと信じられているんです。みんな、いつでもお湯を飲むし、温かいものを食べたがるものなんですよ」。
本人は断り続けたが、それでもオファーが止まず、根負けして出演を決めた。しかし、その後も苦労が続いたようだ。英語ネイティブではないにも関わらず、英語のセリフを覚える期間が2週間しかなかったことや、水中で檻に入れられて5、6メートル沈められる撮影では息が続かずに「死ぬかと思った」「水から出た時に監督がすごく褒めてくださったんですが、私は喋れないほど弱っていた」といったエピソードを振り返っている。もっとも、撮影を終えてからは「すべてが最高だったと思っていますよ」と満足できたようだ。
出演者・キャスト、吹き替え声優
ジェイソン・ステイサム(ジョナス・テイラー役)

イギリス出身、ハリウッドきってのアクションスター。『トランスポーター』シリーズ、『アドレナリン』(2006)、『エクスペンダブル』シリーズ、『ワイルド・スピード』シリーズなどなど、主にボルテージ全開のアクション映画で知られる。
日本のネット界でも「俺は自分がハゲだってことを神に感謝してるぜ そもそもこの俺に髪の毛なんて似合わない」との発言が地上波テレビで紹介されたキャプチャーが有名。
『MEG ザ・モンスター』では海中アクションを披露したステイサムだが、実は元飛び込み選手という経歴の持ち主。当時の映像も残っている。
2000年のガイ・リッチー監督作『スナッチ』で評価され、以降は主にアクション映画の数々で活躍。『エクスペンダブル』シリーズでスタローンやドルフ・ラングレン、シュワルツェネッガーらに交じったことで、アクションスターのハリウッド“代表”の一角たらしめた。
『ワイルド・スピード』シリーズは途中参加ながら、ドウェイン・ジョンソンとタメを張ったスピンオフ作『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)が製作されるほどの人気キャラクターに成長。今後もその続編が控えるなど、熱い活躍が続く。
リー・ビンビン(スーイン・ジャン役)
この投稿をInstagramで見る
中国出身の女優で、漢字表記は李冰冰。1973年生まれ。主に中国で映画・ドラマの数々に出演した後、2008年の『ドラゴン・キングダム』でハリウッドデビュー。ジャッキー・チェンとジェット・リーが共演したカンフー映画で、ビンビンは白髪の魔女ニチャンを演じた。その後も『バイオハザードV リトリビューション』(2012)や『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)に出演している。
『MEG ザ・モンスター』 ではウィンストン・チャオ演じるミンウェイ・ジャン博士の娘を演じたが、実は父役チャオとは13歳しか変わらない。