『サンダーボルツ*』バッキー不在版も検討されていた ─ 『アントマン&ワスプ』ビル・フォスター博士の再登場も

映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)以来、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に長年出演しつづけている俳優セバスチャン・スタン。最新作『サンダーボルツ*』ではMCUの出演経験がまだ浅い俳優陣に囲まれながら、バッキー・バーンズ役として貫禄を見せつけた。
もっとも脚本家のエリック・ピアソンは、米ComicBook.comにて、脚本の開発過程では「バッキーが参加していない草稿もいくつかあった」と明かしている。本作ではレッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ(デヴィッド・ハーバー)とともに“年長男性枠”を担っていたバッキーだが、『アントマン&ワスプ』(2019)でローレンス・フィッシュバーンが演じたビル・フォスター博士を登場させるアイデアもあったそうだ。
「ビル・フォスターはゴースト/エイヴァ・スターの父親代わりとして、カメオ以上の出番がありました。ゴライアスのような場面もあり、最後にはチームに加わるんです。2人の年長者である彼とレッド・ガーディアンは、正確には父親ではありませんが、父親としてふるまう。なぜ彼が外されたのかは覚えていませんが、おそらく、ほかのキャラクターのようにトラウマを抱えていなかったからでしょう。」
ピアソンが口にした“ゴライアス”とは、物体のサイズを操る天才科学者であるフォスターが、コミックで巨大化し「ブラック・ゴライアス」となることを踏まえたもの。登場していたらレッド・ガーディアンとともに重要な役目を担っていたはずだが、これは実現しなかった。ちなみに、バッキーの代わりにフォスターを加えるアイデアだったのか、ともに登場させるアイデアだったのかはわからない。
監督のジェイク・シュライアーは脚本の開発段階で、血清実験で植物の怪物となったマン・シングや、コミックではサンダーボルツの初代リーダーであるバロン・ジモの登場を熱望したものの叶わなかったそう。以前、監督はジモの不在について「脚本を第一稿から読んでいますが、そんなバージョンはありませんでした」とドライに答えていたが、自身が強く望んでいたようだ。ちなみに、ピアソンはレッドハルクをヴィランにしたいと考えたものの、これはマーベル・スタジオに却下されたという。
「観客や監督が希望するキャラクターはやめておこう、という話ではありません」とピアソンは強調する。「自分たちが語りたいストーリーを壊さない道を見つけよう、そのために話し合おう、という感じでした」。
映画『サンダーボルツ*』は公開中。
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Source: ComicBook.com